「今日は絶好の昼寝日和なので、ちょっと昼寝してくる」

「あっそ、なら行くか」

「え、どういう意味」


本日の天気は晴天。日差しは強すぎず弱すぎず、寝ることが趣味の私にとって絶好の昼寝日和だ。そんな訳で私は以前見つけた本部の近くにある小さな丘へと行こうとした。ら、トミーに捕まったので理由を言うと、なんか付いて来た。もうお約束だな、このパターン。これからは嘘つこう。いや最初からそうすれば良かったな、ああ後悔後先に立たずとはまさにこのことだ。


「前からたまにどっか行ってて居ない時あったと思ったら、お前いつもこんな所にいたの?」

「帰れ。邪魔だから」

「は?そのためにいるんだろが」

「…トミーロッド、まだ私の睡眠妨害したらどうなるか分からないの…?」


かるく睨みながら言うと、すぐに目線を逸らされた。以前私の寝込みを襲おうとされた時、三度目の飯より寝る事が好きな私はトミーを瞬殺したという出来事があった。私が所属した初日の夜のことだ。因みに言っておく、いやんあはんな展開なんて微塵も無い。あるのは殺意のみだ。普段は結構温厚(無関心の方が適切)な部類に入る私だけど、睡眠を邪魔されると手が付けられなくなる。これは可哀想な事に料理長も経験済みだ。(初会議を寝過ごした私を起こそうとしたかららしい。私は覚えていないけど)



「てか、ここって猛獣いなかった?」

「めぼしいのは狩ったからね」


えげつねーと笑いながら私の隣にねっころがった、この前地下室でもっとえげつないことをしていた上司。お前に言われたらおしまいだ。
そんな事を考えていると、睡魔が襲ってきた。ああ、もういいや。寝よう。


「ふぁあ、…寝るから、適当に起こすか放置するかにしといて」

「…まじで寝んのかよ」


うるさいなぁ黙れと言う気力も失せた。
おやすみトミーロッド。


夢へ沈む手前に、頭に心地よいぬくもり。


「おやすみ、スロー」


心臓がぎゅ、と鷲掴みにされたような苦しさを味わった。
■ すりーぴんぐ

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