その真相がわからない
>>> ?side.


『はいはい、早く上がって!!
それですぐシャワーに行ってきてっ』
「おまっ・・・簡単に家に男上げてんじゃねぇよ」
『ん?何か言った?』
「なんもねぇよ・・・はぁ、
じゃあ、借りるぞ」

凛の背中を見送ったすずはソファに座り
さっきのことを思い出した

(私、凛にドキドキしてた・・・なんでだろう
凛は優しいし大好きだけどお兄ちゃんみたいな人で
だからドキドキするなんて可笑しいのにな・・・。)

そう考えるも思い出すのはドキドキする場面ばかり


手を繋いだり

頭撫でられたり

褒められてり


昔では当たり前だったことが今になってドキドキし始めた
すずはその原因をうんうん、と唸って頭を回転させた

『わからないな・・・』
「なにがだ?」
『わわっ、もう上がったんだ
・・・って髪濡れたままじゃ風邪引いちゃうよ
ほら、貸して』

そう言って凛の肩にかけてあったタオルをとって
頭をわしゃわしゃとし始めた

『・・・よし、おっけー』
「お前さ、ほんっとに危機感ないよな」
『ききかん、・・・え?』

背中に衝撃が走り、気がつけば上に凛がいる
押し倒された、と分かるまでに数秒かかった

「こんなことされる、とか思わなかったわけ?
・・・それとも幼馴染だから意識してなかったとか」
『あ、え・・・り、りん』
「・・・・・・・・。」

どんどん顔を近づけてくる凛
あと数cmのところで私は反射的に目を瞑った

「・・・わりぃ、」
『え、・・・?』
「ごめんな、格好悪いとこ見せて
今日は帰るな?また埋め合わせはするから」
『う、うん・・・お大事に』

バタン、とドアが閉まって凛がいなくなるまで
私は少しも動けなかった
あれが嫌だったわけじゃない
恥ずかしくて、ドキドキしすぎて目を瞑ってしまっただけ

『お兄ちゃんみたいだから好き、なはずなのに・・・』


考えても考えてもわからない




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