いいけど、俺も一緒に行くから



「ねぇねぇ、放課後あいてる?久々にみんなで遊ぼーよ」
『あ、うん。別にいいんだけどさ、....男来る?』
「男女比は5:4くらい?てか、なんで?......あ、あの彼氏か」
『うん、まぁ一応は聞いてみるんだけど...期待しない方がいいよ』

せっかく誘ってくれたのに悪いな、
でもあのわんころが許してくれるとは思えないのだよ...
それでも付き合ってる私って....、末期だ

「すずっち!!お昼一緒に食べようッス!!」

『でたな、わんころ』
「丁度いいじゃん、聞いてきてよね〜」
『あー、...はいはい』

お弁当持って傍に行くと尻尾を振って待っている忠犬
こうして見ると可愛いんだけどな、

「屋上、行くッスよー」
『うん、ほら手、』
「...っ!すずっちから手繋いでもらえるなんて...!」

うっわー単純だな、おい
俺もう死んでもいいッス!とか言っちゃってるよ
いや、うん...可愛いんですよ、はい





「はい、すずっちここ座って」
『うん...、うん?』

ここ、ってそこ?涼太のあぐらの上に座れってか
いやいや、私にだって羞恥心があるのだよ、
......そんな目で見られても、ねぇ?

「...、もうっはやく!」
『きゃ、って引っ張らないでよ、もー』
「いやぁ...可愛いッスねぇ」
『あ、そうだそーだった』
「ん?どーしたんスか?」
『私、今日友達遊ぶから部活終わるまで待てないや』

さっきまで機嫌良さそうに頬をすりすりしてきたが
一瞬で般若のような形相に変わってしまった
あぁ、やっぱり無理だな

「それって女友達?男もいるんスか」
『(...きた、)うん、まぁいるっちゃいるかな』
「いいッスよ」
『............、え!?いいの!?』
「そのかわり、俺も行くッス」
『いや、えっと全員知らないと思うけど、』
「俺が行ってすずっちのことずっと独占するから」

行く意味ないじゃん!!!
まぁ、予想通りと言うか...はぁ
ずっと涼太といるならいつもと変わらないし
一緒に行く友達も楽しくないだろうし

『やっぱやーめた』
「あれ、いいんスか?」
『うん、涼太といた方が楽しいや』
「.......、すずっちっ!好きッス!大好きッス!」

そう言って心底嬉しそうな表情で
頭や頬、首などにキスしてくる涼太にきゅん、ってした



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