いいけど、俺も一緒に行くから
「ねぇねぇ、放課後あいてる?久々にみんなで遊ぼーよ」
『あ、うん。別にいいんだけどさ、....男来る?』
「男女比は5:4くらい?てか、なんで?......あ、あの彼氏か」
『うん、まぁ一応は聞いてみるんだけど...期待しない方がいいよ』
せっかく誘ってくれたのに悪いな、
でもあのわんころが許してくれるとは思えないのだよ...
それでも付き合ってる私って....、末期だ
「すずっち!!お昼一緒に食べようッス!!」
『でたな、わんころ』
「丁度いいじゃん、聞いてきてよね〜」
『あー、...はいはい』
お弁当持って傍に行くと尻尾を振って待っている忠犬
こうして見ると可愛いんだけどな、
「屋上、行くッスよー」
『うん、ほら手、』
「...っ!すずっちから手繋いでもらえるなんて...!」
うっわー単純だな、おい
俺もう死んでもいいッス!とか言っちゃってるよ
いや、うん...可愛いんですよ、はい
◇
「はい、すずっちここ座って」
『うん...、うん?』
ここ、ってそこ?涼太のあぐらの上に座れってか
いやいや、私にだって羞恥心があるのだよ、
......そんな目で見られても、ねぇ?
「...、もうっはやく!」
『きゃ、って引っ張らないでよ、もー』
「いやぁ...可愛いッスねぇ」
『あ、そうだそーだった』
「ん?どーしたんスか?」
『私、今日友達遊ぶから部活終わるまで待てないや』
さっきまで機嫌良さそうに頬をすりすりしてきたが
一瞬で般若のような形相に変わってしまった
あぁ、やっぱり無理だな
「それって女友達?男もいるんスか」
『(...きた、)うん、まぁいるっちゃいるかな』
「いいッスよ」
『............、え!?いいの!?』
「そのかわり、俺も行くッス」
『いや、えっと全員知らないと思うけど、』
「俺が行ってすずっちのことずっと独占するから」
行く意味ないじゃん!!!
まぁ、予想通りと言うか...はぁ
ずっと涼太といるならいつもと変わらないし
一緒に行く友達も楽しくないだろうし
『やっぱやーめた』
「あれ、いいんスか?」
『うん、涼太といた方が楽しいや』
「.......、すずっちっ!好きッス!大好きッス!」
そう言って心底嬉しそうな表情で
頭や頬、首などにキスしてくる涼太にきゅん、ってした