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摩訶不思議な世界に飛ばされて数日、ファレナに内乱が起きているという。

また諸外国も内乱や小競り合いでファレナの様子を見ているのだとか…

ただアーメスだけは干渉し、敵対しているゴドウィンに力を貸している。

現状では、ファールーシュ王子殿下の旗本に人を集めているのだとか…

そして大儀を示すために手っ取り早く王家の遺恨であるロードレイク救済する事が決定した。

私の意見を正直に述べさせて貰えば非常に拙い。

ロードレイクの民は目先の水に飛び付きファールーシュ王子殿下に感謝するだろう。

しかし時が経てば水を取り戻すのは当たり前だと考える。

そして罪もないロードレイクの領主の一族を処刑し、飢えと病に苦しむロードレイクの民を見捨てた事に怒りが湧き上がるだろう。

彼等に賠償せねばならないのだ。

しかし殿下の軍師も王族のサイアリーズも王族に進言する権限を持つ女王騎士も疑問一つ感じてなかった。

そして最大の問題はロードレイクの民ですら戦力に考えている事だ。

痩せ細った大地で、貧困に喘ぎ、病に苦しんだ民を“内乱を起こしておいて”良い国を作る為だから協力しろと言っている事に気付いてない。

助けられた先が泥舟だったなんて最悪過ぎる。

着々と進むロードレイク救出作戦に私は溜息を吐いた。

私が現れたというセラス湖は十中八九人工湖だろう。

工事作業の得意なビーバー族が建設したエイトリッジ城塞を破壊する為に利用するのだろう。

陽動として何か仕掛けをするのだろうが、破壊した際に出る被害と損害を念頭に入れては居ないのだろうか？

河に住む魚達を巻き込むのだ。

生態系が崩れる恐れがある事、今後どのような変化を齎すのか未知数である事に私は大きな溜息を吐いた。


所詮、私は部外者以外何者でもない。

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