転職 プログラマー A子さんの華麗なるバレンタインデー | ナノ




玩具がいなくなってつまらない!

何か面白い事はないかしら?

極悪非道?

上等よ!

聖母マリアなんてこの世に存在しないの。

だからね、GAMEをしましょう?

とびっきり楽しいGAMEを!



脱色した金に近い茶色の髪をコテでフンワリと巻いた美少女の転校生はニッコリと笑顔で挨拶をした。

「初めましてぇ〜神田愛美って言いますぅ。みんな仲良くしてね〜」

間延びした甘ったるい声に私はクツリと嗤う。

「伊佐木、手を上げろ。」

伊佐木と呼ばれた少年は無言で手を上げた。

クラスメイトはご愁傷様とばかりに伊佐木少年を哀れんだ目で見ている。

あんな女が隣で可哀想だ。

素直に伊佐木少年の隣の席に行けば良い物を神田は

「あのー私あの席が良いなぁ。」

私を指差して退けと指名した。

あはははははは!

やってくれるね。

そんな我儘が通用すると思っているのかい?

これでも私は立海を支配しているのだよ。

教員も慌てて止めるが

「え〜マナに楯突く気なのぉ?マナの言う通りにすれば良いの。あんな不細工な奴の隣なんてマナが輝かないじゃない。」

何て愚かな発言だろう。

クラスメイト全員を敵に回してしまったね。

殺気にも似た視線に気付かないなんて君の脳味噌はお花畑なんだろう。

神田は私の席まで来て

「ちょっと早くその席から退いてくれる?マナが座れないじゃない。」

宣戦布告かしら?

因みに隣は男テニRの紳士こと柳生その人である。

初っ端から嫌悪の眼で見られている事に気付かないのか…

「君は何を勘違いしているんだい?君の席はもう決まっているだろう。指定された席に座ることすら出来ないとは、日本語が理解出来ない猿なのか?それとも世界が自分中心に廻っているとでも言いたいのかい?」

皮肉ってやれば神田は怒りで真っ赤になって

「何よ!私の方が凄いんだから!アンタなんか学校に居られなくさせてやるんだから!」

何ともまぁ…在り来りな言葉ね。

「…そう、出来るものならすれば良いわ。」

ニッコリと嗤って席に着くように促せば彼女はワザと私の席を蹴飛ばして行った。

あぁ、愉快!

だってこれから彼女をどう料理するか愉しみじゃない!?


私の暇潰しになって頂戴ね?







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