違う!
どうして思い通りにいかないの?
私は精神異常者でも犯罪者でもないわ!
私は異世界から来たの!
神に愛された私をこんな部屋に閉じ込めて許されると思っているの?
《許されるに決まっているだろう?》
スピーカーから聞こえた栄子の声に怒りでどうにかなりそう!
「私はお姫様なのよ!世界は私を中心に廻っているの!アンタなんて神に殺されれば良いわ!」
《神にねえ…その神様はいつ助けてくれるんだい?此処に突っ込まれてから4年も経過しているんだよ。》
嘘よ!
《嘘なんか吐くはずもないだろう?》
パッと映された映像に私は驚愕した。
《今日はね、私の晴れ舞台なんだよ。ふふ、君が一番愛し求めた相手と私が結婚するんだ!》
返せ!
返せ!
返せ!
そこにいるべきは私なのよ!
アンタなんかが彼の隣に立つなんて許せないっ!
《許す、許さないの問題じゃないだろう?だって彼は私を愛しているんだからねえ。君は其処で一生負け犬のように吠えていれば良いのさ。》
嫌!
いや!
イヤ!
いやーーーーーーーーーーーーーーーー
あぁ…壊れて行く、私の世界
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