【後書き】
最後まで読んで下さり心より感謝致します。
今後もご愛顧して頂ければ幸いです。
東海道本舗 戌屋猫吉。
【おまけ-リーシャとリボーンの密約-】
あぁ、本当に苛々しますわ。
あの落魄れたボンゴレといい、マリアお姉様とその子供のグリーンに群がる害虫には!
ロッソファミリーを挙げて駆除していますけど…マリアお姉様が誰かと結婚をすれば丸く収まるのでしょうが悪夢のような二の舞はしたくありませんわ。
沢田綱吉から送られてくる手紙をグシャリとわたくしは握り潰す。
「少しは休め。マリアが心配してるぞ。」
ズカズカと部屋に入って来たヒットマンにわたくしの機嫌は急降下した。
「リボーン様、貴方の教育が間違っていたからお姉様が苦労なさっているのです。
マリアお姉様の害虫駆除如きで倒れたりしません。」
グシャグシャに丸めた手紙をリボーン様に投げ付ける。
彼は容易く手紙を掴み中身を確認した後ビリビリに破り捨てた。
「今頃気付いても遅ぇんだよ、ダメツナがっ」
怒気と殺気を含んだリボーン様の声に私はもしやと思いました。
思い返せばリボーンがマリアお姉様を大事にしているのは周知の事実。
しかもボンゴレに殺されそうになった時に助けたのも彼だと云うではありませんか!
傍メイドのレナ・アナッシュの忠誠は最早疑うまでもない。
フリーのヒットマンとはいえ、普通に考えて身重で足手纏いになるかもしれない女を損得考えずに助けるでしょうか?
答えは否!
きっとリボーン様はマリアお姉様を愛していらっしゃるのではないかしら?
「リボーン様は、マリアお姉様を愛していらっしゃるのですか?」
マリアお姉様を今まで守り愛しんでくれたのです。
わたしくはリボーン様の眼を見て核心致しました。
「あぁ、俺はマリアを愛してる。グリーンもだ。」
その言葉を聞いてわたくしは
「そうですの…では、マリアお姉様を結婚をする意思があると云う事でしょうか?今の現状が続けばマリアお姉様はボンゴレに戻り沢田綱吉と結婚せざる得なくなります。」
ボンゴレの血を引くグリーンを喉から手が出るほど欲しいだろう。
そんな下らない欲望の為にマリアお姉様やグリーンを易々と渡すつもりは毛頭も御座いませんの。
「結婚か…それも良いな。しかしシスコンのお前がよく俺に話しを持って来たな。どう云う心積もりだ?」
シスコンは重々承知でしてよ。
「マリアお姉様もリボーン様に信を置いていらっしゃいます。リボーン様の年を考えて結婚は後3年は無理でしょうが、その期間中に華々しい女性関係を清算して頂ければ問題ありませんわ。まぁ、清算が出来なくとも3年間はマリアお姉様とグリーンの地位を確固たる物にするには十分な時間ですもの。勿論、清算出来なかった場合は結婚は勿論、マリアお姉様の視界に入ることすら赦しませんわよ。」
リボーン様を見ると不敵な笑みを浮かべ
「誰に物を言ってんだ。キッチリ清算してやるぞ。マリアとの事はお前に任せる。」
それだけ言って早速女関係の清算に向われたようですわ。
ふふ、世界最強のヒットマンが相手では名乗り出る馬鹿も減るでしょう?
3年後がとても楽しみですの。
勿論、ボンゴレもマリアお姉様の結婚式には招待して差し上げてよ。
今更文句を言っても無駄だと言う事を知りなさい。
マリアお姉様を捨てたのです。
今度は貴方が惨めに捨てられるだけですわ。
end
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