聖騎士の卵 | ナノ


▼ 6 騎士そのC

神鳥王として異世界に召喚された俺は、すでに聖騎士二人の妊娠・出産を経験した。
そして先日、ついに三人目の騎士ヘクターの懐妊の知らせも受け取った。
実にめでたい事が続き、本来ならばあり得なかった幸せを噛み締めている。

父親として、騎士達ともっと喜びを分かち合い、濃密な時間を過ごしたいと思っていたのだがーー
なぜか俺はまた大広間に一人ぼっちで隔離されていた。

一緒に卵を温める時間すら奪われるとは、解せない。

それにここだけの話、俺の性欲がヤバイ。
妊娠中は何かあったら大変なので必死に自制してきたが、人外である不死神鳥の異常な精力は待ってくれない。

ここんとこ頑張って紳士的な振る舞いをしてきたものの、所詮は俺もただの煩悩に溢れた成人男である。色々限界だった。

「あー! 俺に騎士をよこせ! 今すぐイチャイチャさせろや!」

心の叫びががらんとした広間に虚しく木霊する。
そうだ、俺は伝説の鳥人なんだし、内に秘めたる甚大な魔力でもう建物ぶっ壊して暴れちゃおっかな。

そんな考えが過ぎった時、扉がコンコン叩かれ、側仕えの美少年がなぜか涙目で現れた。

「神鳥王・スグルさま。あの、最後の聖騎士さまが突然お越しになられーーあぁぁッ」

美少年の肩をぐっと押しのけて入ってきたのは、恐ろしく身長の高い屈強な騎士だった。
短い黒髪にがっしりとした肩幅、異様な貫禄をもつ硬派なイケメンである。
女が放っておかないタイプだ。

「案内ご苦労。後は俺一人でいいぜ。王様とゆっくり過ごしたいんでな」

ものすごい不遜な態度で言い放ち、扉を閉めて俺の目の前までやって来た。
終始ギラついた黒目は好戦的で、しかも俺より若干目線が高い。

「えっ。なんだお前。最後の聖騎士? じゃあ俺のもの?」

すげえ本物のガチムチきちゃったよこれ。
状況はよく分からないが、血流が勢いよくたぎり始め一気に股間が主張する。

「俺のものだと? あんたが俺のものになるんだよ、王様」

不敵に鼻で笑う騎士。
はい?
なんか話が通じてないなぁ。こいつ硬派じゃなくて完全に俺様タイプじゃん。
俺とキャラ被ってねえか。

「聖騎士のディルクだ。あんたすでに三人孕ませたらしいな。ふん、甘ったるい顔してやるじゃねえか」
「ああ、ありがとう。だがそれで終わりじゃない。お前が四人目だ」

微笑みとともに告げ、ピキッと凍りついた騎士の顔に手を伸ばし、すかさず己の唇をその口に押し付けた。
ぶちゅぅとキスをして舌をねじ込む。

するとなんと騎士は俺の背を抱き寄せ、負けじと口の中を味わってきやがった。

「ん……王様。あんた上手いな。益々食いたくなってきた。ヤッていいか?」

満足そうに目を細められ、俺もほんわか温かい気持ちになる。
この騎士はまだ自分の立場が分かってないらしい。

こいつは俺と同じく「掘る側」の人間なのだろう。
こういう態度のでかい俺様タイプを組み伏せるのが、男同士の醍醐味なんだよな〜。

「ああ、ヤるのは俺も賛成だ。だが出来ればこの可愛いお尻を使いたい」

抱き合っている騎士の形良いプリ尻をがしっと掴み、もみもみした。
騎士は瞬時に全身を強張らせ、俺の腕の中から逃れようとする。

「お、俺のケツに触んじゃねえ! 手離せこら!」

顔をカッと赤くして目を泳がせている。
攻められるのに慣れてないこの反応、悪くない。

俺はニヤつきを抑え騎士を持ち上げた。
軽々と肩に担ぎ、その間もお尻をポンポンはたきながら、ベッドへ運び投げ入れた。

「んあッ! なっ、何すんだこのッ」
「ディルク。簡単な話だ。お前も騎士なら分かるだろう? 男が二人いれば、力が強い者が上に立つ。つまり俺がお前をヤる」

目を白黒させる騎士に残酷なお知らせをし、太い両手首を片手で上にまとめ上げ、動きを封じる。
人間相手なら負けなしの騎士でも、人外怪力の俺に勝てるはずもない。

ガチムチ体躯のイケメンは途端に真っ青である。

「……あんた正気か、俺を掘って何が楽しい。可愛くもなんともねえだろッ」
「お前は十分可愛いが、今からもっとかわいくなるぞ。俺の下でな」
「ふっざけんな俺が上に決まってんだろ!!」

ああ、屈強な男が無惨にもジタバタともがく姿、なんて美しいのだろう。
でも初めてはやっぱりバックのほうがいいかな。

俺は騎士をうつ伏せに転がした。
制服を全て剥ぎ取り体を押さえつけ、お尻全体に必殺ポーションを惜しみなくぶっかける。

「ぅ、あああッ」
「え、冷たかった? スマンスマン、次はちゃんと温めとくから」

ずぶっと指を入れて中を探ると、騎士は体をびくびく痙攣させ、くそだのてめえだの色んな悪態をついてきた。

「そんな怒んなよ。お前だって何人も男食ってきたんだろうが。自分がその立場になったらウサギみたいに震えちゃうのか?」
「うるせー! 俺はてめえみたいに無理やりやんねえぞ!」
「えっそうなの? ごめん勘違いしてた。結構紳士なのお前? じゃあ俺も優しくやるわ」

宣言どおりしばらく首や背中にちゅうっと吸い付きながら愛撫してたが、すでに性欲が滾ってた俺は我慢できず、やっぱ肉棒をそろそろと挿し入れてしまった。

「ああああッッ」

騎士の絶叫に構わず突き当りまでぐんぐん進んでいく。

「ん、くぅっ、て、めえ、今優しくするって、ん、あぁぁっ」
「ごめんやっぱ無理。お前超気持ちいい。喜べ、俺のベスト5に入るぞ」

早口で弁解し、腰を前後に動かす。
ちなみにランキングは全て聖騎士で埋まっている。

ぬちゅぬちゅと騎士の処女を味わっているうちに、肉棒が本気モードになっていく。

「あぁやばい、ディルク、もっと激しくしていい? お前ん中に射精しちゃってもいい?」
「いい訳ねえだろふざけんな、クソ野郎っ、ん、あ、あぁああッッ」

必死な罵倒も興奮要素にしかならず、とりあえず一回中に出してしまった。
騎士はぐったりした背中を時々ビクつかせ、枕に顔を埋めている。

「あぁ……もう出ちゃったか。あれ、お前もイッちゃった?」

騎士の腰の下に手を入れると、精液でシーツがぐっちょり濡れていた。

「てめえ、よくも俺に……突っ込みやがったな」
「ごめんな初めてなのにハッスルしちゃって。そうだ、今度はお前が上でいいよ。こっち来い」

優しく告げると、騎士はゆっくり顔を上げ、呆気に取られた様子で瞬きをした。

「え……いいのかよ。……マジで?」

俺は安心させるように微笑み、こくりと頷いた。

俺に何回も貫かれてしまい腰がふらついてる騎士は、それでも男の沽券に関わる思いで俺の上にのしかかってきた。

このずっしりした重み、最高だ。
そして改めて眼前に現れるバッキバキの腹筋、眺め良すぎだろう。

「はは……やっとてめえに挿れてやるぜ。たっぷり中に出してやる……ッ」
「あーごめん。お前のちんぽがイクのは、もう俺の手の中か口の中だけなんだよなぁ」
「……あ?」

騎士の声を聞くと同時に俺は腰を両手でぐっと掴み、お尻にずちゅっと再び肉棒を突き入れた。

「んあああああッッ」
「お、エロい声出るようになってきたな。可愛い。じゃあ騎乗位やってみよう」

下からズッズッと何度も押し上げ、騎士の生温かい中を広げていく。

「ああッてめ、騙したなっ、くそ、やめ、はぁぁっ、く、ああぁッ」
「すごく上手だ。普段馬に乗ってるからかな? よし、今日から俺がお前の馬になってやる。好きなだけ腰振っていいぞ?」

興奮してきた俺は騎士の体を自分の方に引き倒した。
どさっと体重をかけられ一瞬窒息しそうになるが、それがいい。

ちろちろと騎士の小ぶりな乳首を舐め回す。

「んぁあっ何してんだ変態、やめろッ!」
「男に突っ込まれてアンアン言ってる騎士に言われたくないなぁ。ほらお前乳首すげえ感じてんじゃん」

ちゅうちゅう吸うと中もよく締まる。
こいつ、やっぱり俺の見込んだ通り「掘られる側」だったか。

「あぁお前気持ちいい、もっかい出すぞディルク、ちゃんと一番奥で受け止めろよっ」
「うあ、あ、ざけん、な、くそ、はぁ、もう、やあぁぁッッ」

俺の上で淫らに上下する引き締まった肉体に、渾身の一発を捧げる。
激しい突き上げに男らしく眉を寄せていた表情はゆるゆるになり、どんどん真っ赤に染まっていった。

「んああッ、もういく、イクッ、イクッ、っんあぁぁんッッ」

口では嫌だ嫌だと言いながら中でイキまくった騎士は、同時にデカい逸物をびくびく痙攣させ、触らずとも先端から勢いよく白濁液をぶちまけた。

「はぁ、ん、はぁ、あ……」

倒れ込んできた体を受け止め、だらしくなく喘ぐ口にしつこく吸い付いてやる。

上体を起こし繋がったまましばらく肩や太い首を舐め舐めしていると、まだ正気を失ってなかったのか、ディルクが赤ら顔でキッと睨みつけてきた。

「ふざ、けんな、俺は……師団を統率する、騎士団長なんだぞ……国の命令で来たが、得体の知れねえ王なんざ、逆に掘ってやれと部下と笑ってたのに……どうしてくれんだ、てめえ……」

え。
団長だったの? 道理で貫禄あると思ったわ。
やべえ、興奮してまた股間がーー

「そうか。心配するな。産休あるらしいから、その後また仕事復帰すればいい。……あ、でも団長も取れんのかなぁ。まあ俺が全面サポートするから。な?」
「……んだとこの、……ん、あぁぁっ! てめえまた勃起してんじゃねえ、この絶倫野郎ッ!」

罵られながら再び肉棒を団長のお尻に出し入れした。

ああ、俺のガチムチハーレム、やっと完成したっぽい。
素晴らしい面々を迎え、神への感謝が止まらない。この騎士の卵も今から楽しみだ。



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