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規則的なリズムを刻む揺れの中 次々と差し替えられる車窓に視線を向けた月精の姿を端に入れつつ、先刻の情景を浮かべた。
あの後とりあえず、と病院に連れて行ったシヴァは一目散に走り院長室に飛び込んだ。
僕らが呆気にとられている中、彼女は院長とその場にいた男医に抱きつき、ただいま、と涙。
二人もお帰り、と涙を流しながら抱きしめ返した。

そのときの月精の顔を何と言い表せばいいのだろう。
安心や喜びではない。
瞳を細め、そっと見ていたあの顔は悲しみなのだろうか。

(でも、違う)

あの表情を表す言葉が見つからない。

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