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心に染み入る一つ一つの言葉。
同じように自身が発する言葉でも、目前の女性から紡ぎ出されれば眩いほどの輝きを携える。
彼女の前ではきっと、天女もただの“人”だろう。
歌い終えた彼女に礼を述べる。

「やっぱり月精は素敵です」
『…名で呼ぶな』
「?…どうしてです?」
『嫌いだ』
「え?」
『私には不釣り合いだ。だから嫌だ』
「そんなことないですッ月精って似合っていますよ!」
『これは譲らん。それなのに室長とその妹は…!』

ピリッとした殺気を感じ、アレンはそれ以上何も言うことが出来なかった。

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