むかつく。

美亜…ああもう猫かぶりも疲れた。あたしは可愛い。超絶美少女だ。だからこそ高尾和成がいらつく。
なんで門田雫にあんなに構うのか、いらつく、ただのお人形みたいな無表情に。


「和成君、はいタオル」
「ん、あんがとー」


ぶっちゃけ高尾和成なんて今日知らない間に踏み潰した蟻ぐらいどうでもいい。ああむかつく。門田雫に構ってばっかりで。


「ねぇ雫ちゃんとうまくいってる?」
「…んー」


悩んでんじゃねぇよでこ野郎。くっそ腹立つ。むちゃくちゃ腹立つ。あああああ腹立つ…
やっぱ嫌いだ。あーあ、早くお母さん再婚して、もう三好なんて苗字いや。ああむかつく。


「三好さんは雫ちゃんをどう思うの?」
「へ?」


いやただのつまんない女だと思ってるけど、ただの無表情な女だけど、それ以外なにがあるっていうのよ。


「ただの幼馴染だよ」
「ふーん」


なにその反応。あーむかつく。ただずっと一緒なだけ。それ以上でもそれ以下でもない。

ただ、あえていうなら。


「昔っから正義感強くてね、美亜の事守ってくれたりしたの」


いやまあうざいなんだけどさ。自分で助けて自分が被害被るなんてばっかみたい。あたしはただいじめられる奴を変えただけなのよ。
もう高尾和成の相手も飽きた。別の奴にあいにいこう。なんか適当な奴に。


「じゃあね和成君」
「…あ、じゃあねー」


本当に大嫌いよ門田雫なんてクソ女。うじうじじめじめめんどくさい。



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