体育祭、それは運動大好きな奴等が努力に友情勝利を掲げる盛り上がる人は盛り上がる学校行事。

そう、なんか色々あって忘れていたけど秀徳高校ももうそんな時期だ。

だけど忘れてもらっては困る。体育祭は喜ぶ人は喜ぶが嫌がる、悲しむ人も腐るほどいるんだ。
そんなわけで、私は頭を抱えて苦しんでいる。


「……いやだ」
「あ、そっか、出るの選らばないといけないもんなあ…」
「……いやだあ……」


全員リレーに百メートル走は必ず出なければならない、それはまあ嫌だけど頑張る、問題は選択競技だ。


「どれもいやだ…」
「誰が得するんだかねー」
「鶴ちゃんはどれにでるの?」
「二人三脚、部活の友達がでようって…いや別に雫と走りたくないわけじゃないよ!?」
「鶴ちゃん優しいからわかってるよ」
「可愛いなおい」


それにしても本当にどれにでよう、二人三脚、大縄、大玉……
そもそも選択競技に大玉って、高校生に大玉ってなに、大玉って…


「…大縄にしよう」
「うん無難だわ」
「雫ちゃん決まった?」
「うん、決まったよ」


じゃあ出してくるねーと高尾君は軽やかに私から紙をとる。先生と少し談笑しているのをぼーっと見ていたら高尾君が気づいて戻ってきてくれた。
いつも変わらない素敵な笑顔で高尾君が私の隣に座る。
すると笑顔がきえていきなり高尾君が難しい顔をしだした。え、何した私。


「雫ちゃん大縄かあ、大縄ねぇ、大縄はさ、ジャンプするよね」
「そ、そうだね……どうしたの?」

「いや、なんでもないよ、…大縄は跳ぶよね、大縄は………痛いっ!!」
「かっずーあんた最低だ!!」
「えええええ鶴ちゃん!?」


鶴ちゃんのノートがスパーンと高尾君の頭部を滑るように強くあたる。こんな綺麗に音がなる殴り方も久しぶりだ。高尾君大丈夫だろうか。


「あんたねぇ!!なんのために女性用下着があると思ってんだ!!ねぇ!!」
「いやだって俺はエーぐらいだと思ってたんですよまじでまじでだけとあの写真じゃあエー以上あるなと思いましたね」
「セーラーからじゃ分かりにくいもんな!!あたしの推定じゃあシーはあるわ!!でこっぱち!!」
「………シーもあるのかよ」
「お前死ぬか黙るかどっちか選べ!!」


なるほど内容がわからない。



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