俺には彼女がいます。

名前は門田雫。俺より身長は低くて、とても可愛い可愛い彼女です。

彼女は色々難しい考えだったり、試練だったり問題だったり、とにかく色んな物が、弱い彼女の身体にのし掛かって、身動きがとれない状態のままそこにいました。

全ては彼女の頑張りだったのですが、少しでも俺は彼女のためになれたんじゃないかな、とたまに自画自賛したくなります。…全ては彼女の頑張りですが。

彼女は表情が乏しいです。感情はとても豊かなのに、その乏しい表情故に、勘違いされる事も多々ありました。
でも、本当の彼女は、誰よりも感情豊かで優しいのです。

彼女はいつでも笑顔を欲していました。表情が乏しい彼女は、笑顔が憧れの様な存在で、俺は笑顔を褒められたりなんかもしました。そんなわけで、俺は少しだけ笑顔には自信があったりします。

彼女のお父さんも難しい人で、いつも影で彼女はお父さんの事を考えていました。俺も彼女のお父さんと色々を話をしました。
難しいけど愛情溢れたお父さんと彼女は、少しずつですが仲良くなっているらしいです。

彼女から色々を事を言われました。
「笑顔が素敵」「優しいね」「バカだね」「狡いね」「ごめんなさい」「ありがとう」「大好き」
彼女から貰った無数の台詞は、ずっと熱を持ち、これからも俺の中で温かく燃え続けるでしょう。

でも、俺は、彼女がくれた言葉こそ、彼女に、門田雫に捧げるべきだと思うのです。

雫ちゃん、本当に雫ちゃんは、優しいね、…でも、狡くてたまにバカだね、色々困らせて、泣かせてごめんね、でもありがとう、大好きだよ。


「雫ちゃん、笑って笑ってー」


パシャリ、と携帯のボタンを押す、俺の言葉通りに笑った雫ちゃんが画面上に微笑んでいた。


「な、なんで盗撮…!」
「バレたから盗撮じゃなくない?あ、これ待ち受けにしよ」
「うわああ!わ、私も高尾君が笑ってる写真待ち受けにする!笑って!」
「俺大体笑ってるじゃん」


感情豊かで、表情豊かな雫、


「雫ちゃん、ほんと笑顔が素敵、大好き!」


そういって、また照れ臭そうに笑う彼女の笑顔は、本当に世界で一番可愛いと俺は隣で思うのです。



smile!project
The story has a happy ending!



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