「高尾君。服の採寸やらせて」
「…はーい」


蛇の生殺しを知ってるだろうか。


「はいばんざーい」
「…はーい」
「…はー高尾君腹筋凄いね」
「ありがと…」
「はいおしまい、ありがとう」
「うん…」


正にこの状態。今正に蛇の生殺し!!何があったのかは知らないけど雫ちゃんが可愛い。いや知ってたけど可愛さに拍車がかかっている。


「どうしたの高尾君」
「んー…雫ちゃんの可愛さに戦慄してたとこ」
「…あの、そういうの照れる」
「そうだね照れ……照れるの!?」
「照れるよ、正直高尾君からそういう台詞は照れるから、…やだ」


おかわりいただけるだろうか?みてくださいこの可愛さ。やっぱ雫ちゃんみんなおいそこの角刈り雫ちゃんじろじろみるんじゃねぇ!!
話を戻そう。雫ちゃんが可愛い。なんか素直に可愛い。出会った時の爆弾魔みたいな可愛さだ。心臓が持たない。


「それにしてもメイドと執事ってね…ほんと…」
「鶴ちゃんと高尾君と緑間君に島田君もいるから儲かるよ」
「真ちゃんとか執事服嫌がりそうだなー…」
「島田君も嫌がってたね」
「目立つの嫌いなんだと」


あーそうか…雫ちゃんのメイド服か、ははは、神様ありがとうご褒美ありがとうでもおさわり禁止とか信じられない滅びろ神様!!!!


「メイド服着るのって抵抗あるの?」
「さあ?私着ないから」
「ふーん…………ん?」
「私料理担当だから着ないんだよね」


メジャーを直しながら明るい声である意味爆弾を落としてきた。
いや、それって…それって…それって…


「着てよ!!」
「うえ!?ななななんで」
「着ようよ!?」
「いや予算とかあるし…」
「着ろよ!!」
「なんで!?」
「見たいから!!」


見たいじゃん!!ロマンじゃん!!こんな時しか見れないじゃんんんんんん!!
肩を持ち言い寄りながら頼み込む。予算とか俺が払うってねぇ!!!!


「だから着てくださ」
「考えとく」
「まじで!!」
「考えとくからもうやめて…」


ふと我に返り周りをみたら全員が此方に注目していた。
「ぶふぅ」と声が漏れている島田と顔を覆った真ちゃんと黒い笑顔を浮かべる鶴ちゃん。そして顔を真っ赤にする雫ちゃん。

色んな意味でごめんなさい。



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