寄性虫が寝床にする射精管は、精嚢から延びて前立腺を貫いている。寄性虫はその射精管の内部に身を落ち着けた後、やがて蛹化に入る。

宿主はいわば精液の出口を塞がれた状態となるため、この時点で一切の射精を封じられる。それ以前の自覚症状はなく、宿主が身体の異変に気づく頃には、寄性虫はすでに蛹化を終え、射精管内部にしっかりと根を下ろしているというわけである。

射精を封じられた宿主はしかし、排尿のたびに射精に似た快感を覚えるという奇妙な経験をする。これは、寄性虫が根を下ろしている射精管が尿道に合流するように延びていることに起因するものと考えられる。

やがて蛹末期を迎えると、蛹の内部で激しい運動性がみられるようになる。これにより、宿主は、排尿時の快感とはまた異なる、「もどかしい」と表現される感覚に常に身をさらされる。

射精はおろか、勃起も許されない宿主は、自らを慰める術をもたず、ただ寄性虫よりもたらされる刺激を少しでも多く享受しようと、身を悶えさせることとなる。

蛹化から蛹末期までは約7日であるが、この間常に性的刺激に晒され、なおかつ一度も射精を許されない宿主の陰嚢は、男児のそれと考えれば不自然なまでに肥大する。

寄性虫の目的はこのたっぷりと溜め込まれた精液である。

蛹末期を経て羽化を迎えた寄性虫は、宿主の身体から脱出するためにエネルギーを摂取する必要がある。そしてそのエネルギーというのが宿主の精液というわけだ。


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