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「嘘も何も、物欲しそうにヒクついているではないか。そのままでは辛いだろう? ニーウェ、触ってやれ」
「…兄さんは優しいなあ」

クチュリ、と先走りを擦り付けるようにニーウェの手のひらが先端を包む。乳首のときとはまたちがった、腰の奥をとろかすような刺激に思わず腰を引くが、すぐに柱に阻まれてしまう。

「きたな、い、手を離…せっ」
「やだよ。兄さんの命令だもん。…今からこれをぐちゃぐちゃに扱いてあげる」

言って、長い指を絡ませ、上下に動かしはじめる。くちゅくちゅと、先走りが混ざる音が地下に響く。

「っふ、っ…やめ、ろ……ッ」
「えーやめちゃっていいの? こーんなに気持ちよさそうなのに? ねえ、兄さん」
「そうだな、散々待たされたのだから無理もないだろう。だらしない顔をしている。今にも溶けそうだな?」

辱めの言葉を吐くユーインを睨みつけるが、その顔は紅く、瞳は潤み始めている。

「は、ぁ……っお、まえら…殺、す―――っこんな、っぁ」

血がにじむほど唇を噛み締めて、じわじわと下半身から立ち上ってくる快感を紛らわせる。

ニーウェの手のひらがみっちりと竿に巻き付き、そのまま、浮き出た血管を手のひら全体でなぞるように、時に押しつぶすように、幹を上下する。

首を捩り、快感に耐えて真っ赤になった顔を見せまいとする騎士に、兄の嘲笑が降りかかる。のどの奥でくつくつと笑って、踏みにじるように言葉を投げかける。

「気持ちよさそうだな、ん? ニーウェ、こいつのペニスがどうなっているか教えてやれ」
「そうだね、兄さん―――教えてあげる。騎士さんの、すごい熱いし、血管浮き出てドクドク言ってる。わかる? わかるよね? もっとしごいて、って俺の手に押しつけてくるよ、騎士さん」
「ち、が……!」

捩った首をとっさに翻すと、怒りを滾らせニーウェをにらみつける。
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