リヴァイとハンジがあれこれ言い合い、レイが顔を顰め、ミケは相変わらず無表情で
和やか、と言えばそうなのだろう

(本当に触り心地が良い)

柔らかすぎず、硬すぎずの髪質は心地良い
毛先を触っていた手を頭に移動させる
する、と毛並みに沿って撫でると、困惑顔のレイが私を見た
私より濃い青の目が真っ直ぐに見てくる

どうしたのか、とでも言いたそうな顔だ

嫌がられては居ないようだったので、そのまま撫で続けていると、ハンジが気づいた

破顔すると、同じ様に頭に手を伸ばして撫で始めた
さらに困惑するレイが可愛らしく、面白い

ミケは後ろから抱き締めにかかり、リヴァイもまた乱雑な手付きではあるが、撫で始めた

「え、ちょ……お前ら、何なの」

随分と弱々しい声だ
視線が右往左往じている
挙動不審だ

「よく考えたらさー
レイってこの中で一番年下だよね」

「…スン………そうだな」

「だからって子供扱いか……?」

「逃げてないって事は嫌じゃねぇだろ?」

「……嫌、なのか……??
わからん」

髪にするりと指を絡ませると、赤くなっている耳が見えた
これは、照れている……のかもしれない
顔を覗きこめば、やや赤みを帯びている

「そう照れるな」

「照れっ…!?てない!」

リヴァイの一言に火がついたかのように赤くなる
藻掻いて抜けだそうとするレイをミケが後ろから抑えこみ、ハンジが前から抱き着いた

なお藻掻くレイに、リヴァイが動いた
耳元で何かを囁いた
聴覚が鋭敏なレイにはよく効いたのだろう、ピタリと動きを止めた

「ククッ」

「……ッ、てめぇ……」

「最初から嬉しいって言やぁ良いのに」

「え?なになに!
お兄さんお姉さんにいい子いい子されて嬉しかった?」

「それは光栄だな」

「スン」

「んなわけあるか……!!
いい加減離せ!」

「にしてもさ、随分珍しいじゃん
レイが動けなくされちゃうなんてね」

「………」

そういえばそうだ
何時もなら私に触られた時点で多少なりとも警戒するはず
知人であろうと、完全に気を抜く事は無い

それが今回はどうだ
起動不可能にまでなっている

「………レイ、また隈が濃くなったな」

「寝ていないんだろう……スン」

「丁度いい
俺はこれから昼寝だ
付き合え」

「えっちょっと私も!」

「……スン」

「昼寝にいい場所を知っているが
行くか?」

「行こう!
すぐに!!」

会議はその後で、となった
皆で外に繰り出して木陰に寝そべり、数時間寝たのだった




(うぅん、寝過ぎちゃった………まだぐっすりだね)

(慣れ親しんだ気配が近くにあると、眠れるらしいじゃないか)

(ってことは、慣れてくれてるのかな)

(そういうことだろう)

(今は、休息が必要だ
こいつは最近可笑しい)

(だよねぇ
皆でレイに添い寝でもする?)

(……スン)





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