生徒会に来た、久々の仕事。みんな張り切っている。
もちろん私も。
「で、クロス先生!仕事なんなんですか?」
「俺は仕事なんていらないって言っ」
クロスの顔面になまえ特製のロケットが衝突する。
もちろん故意に、だ。
それもそのはず。ずっと生徒会に仕事が来なかった、一部の理由がわかったのだ。(きっと一部)(一部であってほしい)
「う一度聞きますね?仕事はなんなんですか?」
「文化祭で…」
クロス先生は話しはじめたかと思うと、黙り込んだ。クロス先生のことだ。どうせ話すのがめんどくさいだろう。
そんなクロス先生を見かねてかコムイ先生が教えてくれた。
久々の仕事の内容を完結に表すと、文化祭の企画から実行。
普段は、企画やらの準備は全て先生方がやっていた。
それで仕事を欲しがっている私たちに任してくれたらしい。
「ただ今から、生徒会ミーティングを始めますッ!」
「頑張るさー!」
先生達が仕事を任せてくれたことに感謝し、せっかく頂いた仕事を失敗させないよう、みな気合いを入れる。
「んでもよ、話し合うにも何を話し合えばいいんだ?」
「えっと、やる事とか日にちとか?」
「それでいいんじゃないのお?」
なんとも適当だ。
「それじゃ、何やるか決めよ!」
「俺は、やっぱりクラスで出し物やりたいさー!ほら、漫画とかでもよくあるだろ?」
ここまでだったら、きっと漫画の読みすぎ、と言われて終わっていただろう。だが、流石はラビというか。ここでは終わらなかった。
「そしたら、クラスの団結力が強まって学園生活のいい思い出になるさー」
ラビはニコッと笑って提案した。
『異議ないよねー?』
私が軽い口調で聞くと、みんなはこくりと頷いた。
「はい、決定!」
やっぱりここの生徒会のいいところは、軽いノリでバッチリ決まってしまうところだ。
だから、スピードがハンパなく早いんだ。
そのおかげで、他の決めることもすぐに決まった。
庭園でライブを行うことや、生徒会メンバーはクラスの出し物以外にもお化け屋敷をやることになったり。
「生徒会だけでお化け屋敷やるのは大変じゃない?ほら、自分のクラスの出し物もあるし」
コムイ先生が心配そうに、こちらを見る。
確かにそれもそうだ。どうしようか…。
「そこは俺がなんとかするから心配するな。」
そう呟いたのはクロス先生。さすが顧問、やるときはやってくれるね。
「知り合いのOBに手伝わせ…手伝ってもらえるように掛け合ってみる」
んー、なんかちょっと危ない気もするけど…。まあ、いいか。
OBの方々、よろしくお願いします!
顧問の権力
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