LONG NOVEL

私はオタ友がいないから (1/46)

私は総北高校に通う高校1年生。

部活は仕方なく入ったテニス部。

本当は、本当に入りたかったのは・・・アニメ漫画研究部!!!

アニメ漫画研究部は部員数が足りなくて部として成り立たず、今じゃその部室には誰も近づかない。

ドアの前にあった張り紙に愕然として、中学からの友達に誘われるがままテニス部へ入部した。

アニメ好きとはいえ運動は好きだし、部活の雰囲気も嫌いではなかったけど、ずっと夢見てきた「休みの日に一緒に乙女ロード(アキバ)へ!」行けそうな子は一人もいなかった。
というか、その事を誰にも言い出せずにいる・・・今現在も;

半年が過ぎ、3年生が引退する頃にはそこそこにボールに追いつき、そこそこに打ち返せる様にはなったけど、心にぽっかり穴が空いたまま今もテニスに集中しきれずにいた。

そんな時耳に飛び込んできた綾ちゃんの言葉。


「アニ研復活!って立ち上げようとしてた奴がさぁ今じゃ自転車部の」


え?
何?
ちょっと待って!

そんな、私と同じ夢を持ってた人がいたの?


「綾ちゃん!!!今の話、誰?その人!」
「Σびっくりした!!;急に何?その人ってメガネの事?」
「いや、その人・・・アニ研再建させようとしてたって」
「最初アニ研入ろうとしてたらしくて、でも活動休止になってたから張り紙作って部員募集しようとしてたのよね」
「それ、本当?!」
「うん、毎週アキバに自転車で行ってるらしい。・・・名前もしかしてアニメとか好きなの?」
「Σえ!!!違うよ、違うって、そんなの全然興味無いし!」


やっば!;
私がオタクなのばれるとこだった;;

私がオタクって事を打ち明けるのは、私がオタクだと認めた人だけ。

アニメや漫画が大好きなこの趣味を恥とは思ってはいないけど、理解出来ない人には理解出来ないし、私がいくらわかってもらいたいと思っても興味無い人には何も伝わらない。

だから本当に心からわかってもらえる同じ楽しみを分かち合える人と友達になりたい。


「で、その人今も、あのアニ研部員募集してる?;」
「いやいや、そんなのとっくに諦めて、今は自転車漕いでるよ」
「え?・・・・自転車?」
「あんた知らないの?夏のインターハイで総合優勝したんだよ、自転車競技部。で、その時個人優勝したメガネのアニオタが小野田坂道」
「自転車競技部・・・優勝・・・小野田坂道?」


アニオタが何でインハイで優勝とかするのよ!?

それって二次元でするもんじゃないの?
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