試合終了後、家に帰るとリビングの明かりだけがついていた。
ゆっくり、物音を立てないようにリビングへとつながるドアを開けると、ソファの上に愛しい恋人…***が眠っていた。
「寝ちゃったか…、」
ワッツが時計を見ると、もう針は真夜中を指している。
ワッツ自身も疲れがピークに達していてフラフラだった。
『ん、…リチャード…』
起こしたか、と心配になったが寝言のようだ。
染めていない漆黒の髪が寝返りによって、年齢より幼く見える顔にかかる。
「寝言まで俺のことか。全く…こんなところで寝やがって…。風邪でもひいたらどうする気だよ。」
半ば呆れながら姫抱っこをしながらベッドルームに連れていくワッツ。
規則正しい寝息が***から聞こえてくる。そんな姿にすら愛しさが込み上げてくる。
部屋にたどり着き、ゆっくりベッドに下ろして布団をかけてやる。
安心して眠っている表情に自然と笑みを溢すとワッツは規則正しい寝息を続ける唇にキスをした。
「お休み、***。」
内緒のキスをちょうだい
(君の表情がそう言ってるみたいだったからキスをした。)title by:確かに恋だった