誕生日プレゼント03

「ん…ッ」
「会、長…?」

唾液と精液の混じったものをローションにもならない潤滑材としながら、指を後ろに突き立てた。昨日も使っていたお陰で痛みはない。

何度か指を出し入れさせて、あの顔に向き合う。
顔は相変わらず赤い癖に、目だけは一人前に、熱が高まっている。

「動くなよ」
「え、」
「俺が許可するまで、動くな」

男からすれば生殺し、みたいなものだろうか。
ま、俺は好き勝手させてもらうけど。


再び硬度を取り戻したそれを支えに、男の上に跨る。男は動かない。動けない。

「っ、んん…!」

でかい。入れるのも結構一苦労だ。もしかしたら、今までの中で一番かも。こんなのに慣れたら、他のが物足りなくなるかもしれない。
そう思うと込み上げてくるものがあって、先端が埋まって、どこまで中に入り込むのか、まだ、まだ入る、自分の好きなところ全部が埋め尽くされる、気持ち良い、入れるだけなのに、こんなに。

「や、ば…ッ」

最後まで収めるだけで、目の前がちかちかする。吐息が荒くなる。
息も整わないまま身体を前に倒し、律儀に言いつけを守る男の唇を舐めてやると、こちらまで切なくなるような目線を寄越した。
それを全く何とも思わない自分に苦笑する。同情なんてするものじゃない。

身体を起こして、上下に動かした。
ただ、自分の気持ち良い所に当たるように動かすだけ。

「ッぁ、んあ…っきもち、い…!」
「…っ、会長、動きたい、」
「まだ…っん、我慢、しろ、よ…、」

少しの揺さぶりだって許してやりはしない。
段々と、先走りが腹に零れ落ちる。透明な液を指で掬って男の口元へ運ぶ。

「ほら」
「ん、…」

必死になって舐める姿は、やはり可愛いものだ。
腰を動かして、少しわざとらしく喘ぐ。喘ぐのだって、お互いが盛り上がるためには必要な要素で、それで気分が乗ってくるならいくらでも構わない。

もうそろそろ、いいか。
俺も動くの、疲れてきたところだし。


「イかせて」


囁くように強請れば、視点はあっという間に逆転した。





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(C)siwasu 2012.03.21


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