04


 皮膚と皮膚がぶつかり合って乾いた音がする。

「アあぁッ!!」

 言われた通り遠慮なく奥まで突っ込めば待っていたかのように一星の中は締め上げる。無理やり引き抜いてピストンすれば、理性なんてどっか行っちまったのか涙を流しながら背を仰け反らせてうわ言のように拒絶を繰り返した。

「あか、んッ、や、アッ、あか、あかん、からぁっ!ひうッ」
「自分からッ強請っておいて、なぁにがダメ〜っだよ…!」

 言いながら中を抉るように突けば、ヒッと喉を鳴らして一星が俺の腕を掴む。

「や、ぁ、って、こんな、アッ、んあっ、気持ちぃーの、ムリぃ……ッ、あぁぁッ!!!」
「だから、煽るな、よ!」

 こいつは素でやってんのか、さっきからとろとろの顔してる癖に両足はがっちり人の腰に回して、何なら足でケツを押してくるぐらいだ。
 もっと奥に欲しいなんて強請られて断る理由がない。S字結腸をガンガン亀頭で叩けば下から絞り出すような声が聞こえた。

「ひ…ッ、ア、や、ぁ、あうっ、んうッ」
「お前の望みどおりにしてんだろーが」
「……ッッ」

 勢い良く首を振って腕は押し返そうと突き出てるのに、足は俺の腰にしっかり絡みついたまま。何がしてーんだよと呆れそうになりながら強く奥を叩きつければ、一星は俺の腕を掴みながらびくびくと痙攣して射精した。

「……っア!や……」
「勝手に、一人で、イってんじゃねーよ!」
「や、あ、ま、ま、」

 呂律が回らないのかまた首を振りながら口をパクパクとさせる一星に構わずキツくなった中を攻めれば足を浮かせて引き攣らせる。

「ああぁぁぁーーッ!あか、や、ちょ、や…ぁ、も……出るっ」
「はあ?」

 今出したばっかじゃねえか、という言葉は続けて飛び散るような体液にかき消された。腰を震わせて顔を隠す一星の耳は茹で蛸のように赤い。

「や、ぁ、み、たあかん……」
「……はっ。潮吹きとか女みてえ」

 漏らしたみたいにぐっしょりと濡れたベッドはもう使い物にならないだろう。流石にマットレスぐらい買ってやるか。唸りながら顔を隠す一星を見下ろした。

「う〜うぅ……」
「おい、まだ俺はイってねーんだぞ」
「え、あ、アッ、あ、アッ」

 潮吹きのせいでゆるくなったケツを引っ叩けばまた締まったので抽送を開始すれば、一星は何が起きたのか分からないまま戸惑ったように俺を見上げる。
 皮肉ばかり言う嫌味な副会長でもなく、怒ってばっかの関西人でもなく、頬に髪を貼り付けて息を切らす蕩けた表情の一星は今までセックスしてきた奴の中で一番可愛い。開いた口にキスをすれば熱くなった舌が絡み合う。そして小さく喘ぐ一星に我慢の限界が来て、俺は身体を抱き込むと腰の動きを早めた。

「あー、ムリ。もうイく」
「ん、ンっ、あ!……え!?ま、待って、おま、ゴム……ッ」

 体勢で外に出そうとしないことに気付いたのか、一星が我に返ったように俺を見る。

「あー、さっきのしかない」
「せやったら外に……ッあ!アッ、あぁっ!あか、あかん、ってぇ…ッ!なか、だすの、まって……!」
「むり、もう我慢出来ねえ」
「や、ややっ、そんなん……ッ」
「別に孕むわけじゃねえからいいだろ」
「そーいうもんだいちゃ……ッや、あっ、あっ」

 流石に中出しは嫌なのか抵抗を始めた一星だが、快楽には勝てないのか力は弱く、逆に内壁は締め上げてどうぞ中に出してくださいと言わんばかりだ。
 俺は遠慮なく腰を打ち付けながら奥に熱をぶちまけた。

「やっ、ああっ、あ、ア、んあーーッッッ」

 逃げようと引く身体を抑えつけて俺のものが奥へ奥へと流れるように腰を揺らす。別に孕むわけでもないのに、トオルに対して宣戦布告してる気になって俺は晒された首を強く噛んだ。喉仏に歯を立てればびくびくと揺れる一星が面白い。

「さ、いてぇ……」

 ぼろぼろと泣きながらも悪態をつくのは、薬が抜けてきたせいだろうか。
 俺はそのまま動かない一星の身体を抱き起こすと、膝の上に乗せて下から揺さぶった。

「ひっ、あ、や、イったんやったらぬい……ッ」
「あー?でもまたデカくなったぞ」
「し、しんじられへん…!」

 目を見開きながら上下に揺れる一星だが、満更でもないのか俺から落ちないように頭を抱き込んでくる。

「ん、んう、ん、ア、あっ」
「なんだ、こっちのが好きなのか?」
「ひっ、か、かんだらあかんっ」

 鎖骨を甘噛みすると分かりやすくケツが締まる。お前思ったけど噛まれるの好きだよな。
 俺は一星の腕を取ると後ろ手にベッドに置かせて仰け反るような体勢を取らせた。こっちのが顔も身体もよく見えるんだよな。

「な、なに」
「こっちのが気持ちーんだよ」
「え、や、あっ!んあっ、ア、あぁっ」
「な、いいとこ当たるだろ?」
「や、あッ、あッ、あッ、こ、これいやや…っ」

 揺らされながら身体を晒し隠す手も塞がった一星は俺にじっくり裸を見られるのが恥ずかしいのか唇を噛み締めて下を向く。それが余計人を煽ってるとも知らずに。俺の下腹部に熱がたまった。

「この体勢なら挿れてるとこ丸見えだな」
「あぁっ、あっ、あ!あかんっ、そこあかんン…ッ」

 ぐりぐりと前立腺を抉れば一星は腰を浮かせる。その動きはむしろこっちの射精を促してくるようなもので、俺はさっきイったばかりだと言うのに込み上がった熱にそのまま何も言わず中で精をぶちまけた。


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(C)siwasu 2012.03.21


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