三回×ってワン・上(猫犬)R18



「あーもう、分かった分かった。要するに俺はこれを付けてお前に尻尾振ればいいんだろ?時間ねえし他の奴来られても面倒だしヤるならちゃっちゃとヤればいいじゃねえか」
「ちょっとー!もうちょっとシチュエーション大事にしてくださいよ!ほら、風紀委員である俺に指導食らって許してもらうためにってもう、直さん……ッ」
「あ?ちょっとうるへえよお前」

 飛鳥が一人で悦に浸りながら妄想している間に、スラックスのジッパーを下げてボクサーパンツをずらすとまだふにゃふにゃの陰茎を口に含んだ。上でなんか喚いているが、俺は元々見回り図を取りに来ただけで、あまり時間をかけすぎると他の役員が様子を見に来る可能性がある。それに今週末に控えた文化祭の準備はまだ山ほどあるのだ。
 とはいえ暫くこいつを放っておいたことに対しても多少罪悪感があったので、要するにイかせれば大人しくなるだろうと思って咥えたのはいいものの、飛鳥はよく分からない葛藤で震えていた。

「ううっ、直さんの初フェラに対して喜ぶべきところなのにあまりにも雑すぎる……その癖めちゃくちゃ上手いのって今までの経験からだよねって考えると複雑……なのにもう勃ってる自分が憎い」
「やめてもいいんだけど」
「やめないでくださいお願いします!あと裏筋押されるのめっちゃ気持ちいいっす!!」

 欲望に素直過ぎるだろお前。
 俺は呆れながらも飛鳥の要望通り裏筋を舌の先で強く押し上げる。びくびくと腰が震える飛鳥の反応が面白い。自室だったらもう少し楽しんでたんだろうな、と思いつつ今いる場所を思い出して俺は喉奥まで咥え込むと吸いながら激しく上下に動かした。

「な、直さんっ、やばい、それもう出そうだ……って!」
「飲むからひーよ」

 制止の声を無視して頭に添えられた手を払いのけより一層奥まで呑み込めば、飛鳥は小さく呻きながら呆気なくイった。喉に直接注がれる精子を一気に飲み込んで、口の中に残った分は唾と一緒に流し込む。

「え、えぇ……直さん大丈夫?まずくなかった?苦しくなかった?」
「や、別に。実際舌の上に出されるより喉にそのまま出される方があんま味しなくて楽だし」

 経験上覚えたやり方は、無理矢理突っ込まれることも多かったし嫌いな奴ばっかりだったからなのだが、飛鳥のものなら臭いと感じなかったし今度はちゃんと味わってみてもいいかもしれない。そんなことを考えながらこれで開放してもらえるだろうと飛鳥に視線を向ければ、俯いて暗い笑みを浮かべている。
 しまった。この反応は俺の過去に嫉妬している時だ。

「あ、飛鳥?」
「分かってます、分かってるんですけどね、もう腸煮えくり返って仕方なくって、我慢できないんですよ」
「あす……んむっ」

 俺はどうやって宥めようかと飛鳥を覗き込むが、逆に顔を近付けられて口付けが降ってくる。そして口内を激しく貪る舌に下腹部が熱くなってきた感覚を覚えたと同時に、スラックスの隙間から冷たい掌が落ちてきた。

「ん、あ、あす」
「ベルト、自分で外してください直さん」
「っせ、せめて部屋帰ってから……うぐっ」
「だめですよ、直さんは今犬なんですからワンって返事してください、ね?」

 ああ、駄目だ。目が完全に据わっている。お試しで付き合い出してから俺が過去――意志がなく人のいいなりになってた頃をちらつかせると、決まって飛鳥は機嫌が悪くなる。俺はお前の気持ちを知ってから吹っ切れて気にしなくなってきたけど、飛鳥はそう簡単に割り切れないらしい。むしろどんどん酷くなっている。
 でもそれが面倒臭いと思いつつも嬉しくて、目だけが笑ってない笑顔を向けられても怒る気にはなれなかった。これが惚れた弱みってやつか、くそ。

「わ…………わん」

 首輪を引っ張られて息が詰まる。苦しい中絞り出した声は聞こえるか不安だったが届いていたようで、飛鳥は笑みを更に深くさせて尻を揉んできた。急かされるように股間を押し付けられてベルトを引き抜く。ボタンを外してスラックスを寛げれば、それが合図かのように爪を立てた飛鳥ががっついてきた。
 どうか誰も来ませんように。なんて、フラグになりそうな願いを胸中で願いながら俺は飛鳥の首に腕を回した。



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◆直 生徒会会計
 今は飛鳥がいるから気にしないマン
◆飛鳥 風紀副委員長
 直さんをヤってた奴ら殺したいマン



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(C)siwasu 2012.03.21


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