無理矢理系[R18] 無理矢理/バッドエンド注意。 【夢に棲む】 「や、な…」 自分の下で驚愕を見せる表情。不安を隠せない目。思わず苦笑した。何も語らないことが更に恐怖を煽られているのか、逃れようと必死にもがく。 そう、これはもう何度も見続けた俺の夢。きっと彼ばかり考えてた都合のいい脳が生み出した、まるで現実のような誇大妄想。 「動かないで」 最後の理性が「やめろ」と告げるが、その言葉も完全拒否。頭に上った血はしばらく落ち着きそうにない。 「な、なに…」 乱暴に彼の下半身をジーンズ越しに握って黙らせる。痛みと恐怖に大人しくなる姿に満足して、ベルトを外し勢いよく下着と共に下半身を露わにしてやった。 「っ!」 萎えたそれはどうみたって愛しくて、俺はそこに顔を近付けると匂いを嗅ぐ。彼独特の生々しい香りに満足してゆっくりと舐めてみた。 「ひっ」 強張る表情。硬直する体。 ただ無我夢中で陰部を舐めて彼を勃たせようとするが、それは一向に膨らむ気配はない。 「ぅっく、…」 上の方から泣き声が聞こえた。見れば恐怖に怯え泣いている彼。けれど今の俺にはそれがただただ誘ってる様にしか見えなくて。 「大丈夫。気持ち良くなるから」 宥めて、ゆっくりと指を窪みへと押し付けた。穴へとじんわり侵入するも締められた口は一向に開いてくれそうにないが、無理に押し込んでナカをかき乱してみる。苦しそうにもがく彼を無視して、ゆっくりと挿入を繰り返し馴らしていった。 「ぅ、あ」 小さく痙攣して気持ち悪さに耐えるように泣く。その姿にまた煽られて指を増やし首筋に舌をはわせれば、彼は体を跳ねさせた。 既にすすり泣きと嗚咽しか聞こえない彼の音色。適当に馴らした後腔に俺のそそり立ったモノを押し付けると、嫌な音をたてながらナカに入っていく。 「あぁっ!!」 痛みに叫ぶ声を唇で抑え、やんわりと腰を回して押し広げていく。 「うっうっ」 何度も何度も何度も何度も犯し続けた。けれど彼の体は慣れることもない。だから、慣れない彼のために俺も優しくする。それが夢と言えどもこの行為への懺悔になるから。 慣れてきた体にピストン運動をさせた。肉と肉がぶつかり合う音に興奮を覚えながら、彼の体を犯し続ける。快感なんて体に感じるわけがない。ただ脳だけに、己の心だけにそれを押し付ける。 「あぁ、あぁ、」 荒い息を胸元に押し付けて、赤い痕を残していった。涙を流しながら喋らない彼はまるで人形のよう。それでも俺は、律動を止めず最後の一瞬を迎えた。 「はっ、はぁ…」 ゆっくりと引き抜いて、自分の精液を彼の顔にかけた。そう、ここで俺の夢は終わり。…だと、思った。 「なん、で…」 聞こえた声はか細かった。俺は目を丸くさせて、彼を見る。 「な、でこんな…っ」 すすり泣く彼は俺の下から抜けると、顔についた精液もそのままにのろのろと服を着込んでいく。それをただ俺は見ることしか出来なくて、声すらも発せられない。 「ぅ、う…」 彼は泣き叫びたいのを我慢するかのように声を抑え、ゆっくりと扉を閉めて出て行った。 パタン、という音が部屋中に響く。ふと、時計を見てみれば夜もこれからな8時。 まだ寝る時間じゃ、ない。 (あぁ、そうか) 俺は小さく笑って、その後悔だけを胸に押し付けた。 end. >> index (C)siwasu 2012.03.21 |