「…帰還命令?」

「そ。…ま…どっちかって言えば、拠点移動命令かしら?明朝ここを離れて、都市部の隊に合流せよですって。」

「…そうか。」

「例の件の報告と後始末も終わったし…ちょうど潮時でしょ。」

「……わざわざおまえが選んだ地だ…もう少し手間取るかと思ったが……意外に早かったな。」

「ええ。…ここ、目に見える被害ってないじゃない?でもかなり重要な農村部だから、早い内に地脈正しとかないと後々ご飯が困った事になっちゃうかなってね〜つまり長期滞在は必要ないの。」

「…それであいつが…。」

「だけじゃないわよ?全体的に物流が滞ってるから、末端のここは物資不足が著しかったの。でも民の意見も聞けたし…もうここは十分。…曰く、今は何より都市部なんですって。一体何があったのかしらね…。」

「………。」



第U章 目覚め




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