ヴォイド
どこまでも続いてく
長い長いアスファルトの小道
大地は厚く皮を被ってる
履き潰して穴があき
足を剥き出しにして歩くぼくの
感覚は思い出の中で留守番をしたまま
痛みを感じることが
命を救うことならば
ねえ、じゃあ教えて
心を覆う無神経な皮は
何が破り捨ててくれるの?
空よ晴れて風よ吹き荒れて
群青を撫でろ
むらなく激しく突き刺すように
ひび割れていびつな形の心を
すり抜けていって
きみが吐き出す罵声をナイフに変えて
剥ぎ取った皮の痛みも
流れる血も
なくて
ただ ただ ただ ただ
空虚に咽ぶぼくを
痛みの向こうへ
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