水葬

水に浸されて
膨れ上がるように
私は少しまた少しと
傷んでゆく

アクセサリーは
首飾りがひとつ
鎖が錆び朽ちてゆくのは
いつ頃だろう

誰かの中で生かされる
思い出は
去りゆく私と同じだと
思い込ませて死なせて

青い青い空は遠く
水の中の光で霞む霞む
虚勢も嘘も
幽かな妬みも
すべてすべてが小さく解ける

青い青い空は遠く
水の中の光で霞む霞む
虚勢も嘘も
幽かな妬みも
私が含んだ私のわたし

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