夜色

絵の具をちょうだいと
手のひらを広げて
見上げる人々

だれにも内緒に
目も合わせないまま
在り方を強請る

描き合う景色は
繊細で乱雑で秩序なく
ひとつきりの色を持ち
あてどなく笑えば
君はそっと筆に
色を含ませて僕に落ちる


混ざれない
果てしない黒を深める
術は探さなくていい

混ざれない
弾かれる色にひとつふたつ
星が灯り彩られる

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