夜を吸うひと


どこへ行き
どこへ向かうのか
わからない時は
そっとベッドに倒れ込もう

灯りを消し
眠りについたなら
ひとつふたつと
時間がさらさらと過ぎて

明ける間際に目覚めてごらん
カーテンの隙間から覗く
夜空の流れの果て


夜を吸うひと
この悲しみを飲み込んで
星のかけらと混ぜて
木漏れ日を連れてくる

頬をつたう涙
溢れるたびに優しく
鳥が目覚める前にそっと
眠りへと誘うから きっと

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