『月が綺麗ですね』(≒I Love You)
それはあなたがいるからなんですよ、と、文豪じゃない他の誰かが、伝えたかったのかもしれないね。
<某掲示板やらそれのパロディで見かけるものを更にパロりました。詳しくは検索>
―――――
(陣(→)←凍・学生)
『月が綺麗ですね!』
―
何だ、急に
―
えへへ、なあ凍矢、この意味知ってる?
―
…だから、何のつもりだと聞いている
―
凍矢頭いいから知ってんだろうなって
あとホントに月きれーだから写メった!【画像】
―
……
テスト勉強中の俺に夏目漱石で喧嘩を売るとは、良い度胸だな陣……?
―
えっいやそんなつもりじゃねーって!(汗)
ごめんなさい勉強しないで家にあった団子食っててごめんなさい!!
てゆかやっぱ知ってんだな凍矢。さっすが!
―
写真の右端に写っているのはそれか。俺も食べたくなってくるだろうが。
……陣
―
母ちゃんが、安かったから買ったんだってよ。あんこウマー(*´∀`*)って何?どーかした?
―
……俺はもう、死んでもいい
言っておくが自殺宣言じゃない
じゃあな、また明日
―
『私、もう死んでもいいわ』(=I Love You)(訳:二葉亭四迷)
―――――
(コニシモ)
『月が綺麗だな』
―
あなたそんなキャラじゃないでしょう。
まあ、確かに綺麗ですが
―
素っ気ねえなあ(笑)もっと何かねぇの?
―
じゃあ聞きますが。どうしていきなりそんなメールを?
どちらの意味にせよ二度見したことは確かですよ、悪いものでも食べたのかなと
ああ、よく考えたら貴方の場合はそれでも何ともなさそうですね。
―
たまにはいいだろ。久々にキレーに見えた満月だ。
本音を言えば隣で見たかったけどな
つか俺は悪口を求めた訳じゃねーよ!お前は俺の腹を何だと思ってるんだよ!!
―
……本当に、何か悪いものでも食べたんじゃないですか。それともあれですか、熱でもあるんですか。
―
それは引いてるのか?それとも、…照れてるのか?
―
……ご想像にお任せしますよ
―
……
な、電話していいか?
―
嫌ですよ。明日も早い。長引くのは目に見えている。
Qui recherche la lune, ne voit pas les étoiles.
もっとも、見える必要もありませんが。
……おやすみなさい、また明日。
―
<月を探す者には星が見えない>(貴方が私の月だ)
―――――
(37・3年生)
『ああ、今日は月が綺麗だな』
―
(ガシャンッ!!)
―
うわっ!?七井、どうかしたのか?七井?!
―
ノ、ノノノNo!!No problem!!Don't worry!!
ちょっ、ちょっと電話落としたダケ!!オレはどうってことないカラ!!
―
…そう、か?
―
Yes!!ヘーキ!!ぜんっぜん!!
―
ならいいんだが…壊れてないか?
―
う、ウン……あ、のサ、ホント、っ「月が綺麗ですね」っ…
―
ああ、……本当にな。この寒いのにコンビニに買い物行ったおかげで、得した気分だ。
―
……良かったジャン
―
ふふっ。あ、さっきはスマンな、いきなり電話をかけてしまって。勉強してたか?
―
あ、テスト勉強ダケ…だから平気。(だからってさっきのは予想してなかったけど!!)
―
テスト…まあ俺もそれで芯が切れたから買いに出た訳で……はぁーっ、面倒じゃのう。
―
オレ達は推薦進学なんだかラ、文句言えないヨ
……あのネ、
―
ん? あ、スマン、もう寝るか?
―
あっ、えっと、そうなんだけどサ……
ッ……(スゥッ)……I love you……!!
,Good night!!See you tommorow!!(ガチャッ!!)
―
「素直な言葉で」(言っちゃった言っちゃった!!……明日、顔見れるかな……)
―――――
(2→←1・2→3年、1→プロ)
『月が綺麗ですね』
―
(一時間後)
送る相手を、間違えてるんじゃないか?(笑)
お前にはアイツがいるだろ
―
…何でそんなこと言うんですか
―
違うのか。じゃあ、誰に送るつもりだったんだよ
―
あんたに送ったつもりですよ。他の誰でもないあなたに。
そんなに信用ないんですか。オレは、あなたに言ったんです。
―
……ねえ
―
何ですか
―
電話して
番号入ってるよね?
―
当たり前でしょう。
今かけます。
瑞穂、
ハイ
久々に、声聞いたね
…俺は、久々に聞きました。
だから、言ってんじゃん。何で「は」なの?(笑)
そういう声を、久々に聞いたんですよ。
……泣かないで、くださいよ
、っ、無理、
……俺、今傍に行けねえから
っ、ぅ、……ねえ、瑞穂、
はい
今日も、月が綺麗、だね、
今日も、ですか?
お前がいれば、いつだって、綺麗なんだよ、……愛してる
―
“月が綺麗ですね”(=I Love You)(訳:夏目漱石)
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