捧げもの | ナノ

 



「さっ、ルーク!町にも着いたことですし、買い出しに行きましょう!」


「あー…はいはい。…っておいナタリア、ひっぱんなって!ちゃんと行くから!」





――



「あ〜あ、行っちゃったね〜。…あれ、ティアは明日だよね?」



とっても楽しそうなナタリアと引っ張られているルークを横目で見て、頬杖をつくアニス。


そう言ってティアのほうを向くと、視界に入ったものは


「…ええ、そうよ(ルークと最近二人きりになれてない…)」


2人の向った方向をただぼーっと見つめている、ティアだった。


そんなティアを見て、アニスはニヤリと腹黒い笑みを浮かべる。



「ティアもさぁ、明日、ルークと腕組んじゃえば〜?」


「……、え?…っわ、私には…無理よ…!」



一度頷きそうになって我にかえったティアは、ぶんぶんを首を振って絶対にできないことを主張し始めた。

顔はすこし赤くなっていて、焦っている。


「なんで〜?私はともかく、ナタリアは意外と行動派だからぁ〜…今頃何してるだろーね?」


「…ふ、普通に買い物してるんじゃないかしらっ?」


「えー、わかんないよぉ?ティアがうじうじしてる間に、私はともかくナタリアに先越されちゃうかもねーっ」


「…っそ、そんなの嫌…」


「…私、負けないからね!
ルークはアニスちゃんがもらっちゃうんだからっ!」


そう言い残して、アニスはどこか行ってしまった。




ルークが、他の誰かのものになってしまうなんて…





そんなの、絶対嫌!

prev / next


「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -