嘆き
     好きだよ。


そう呟いてみても、相手には届かない。

その小さな体を抱きしめてみても、それに応える手は動かない。


   なあ、起きろ。


何度もそう言っているのに、返事すらない。

こうしてからもう何日、何週間、何か月…何年経つだろうか。


 「…なぁ、名前……起きろってば…っ」


尊奈門は彼女の手を握りしめてそう嘆く。

返事は、ない。


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