転校生、災難のはじまり
何が何やらサッパリ分からない。
そんなこといきなり言われても何のことだかこっちの方が分からないとか思うかもしれないが、いや自分の方が意味不明度が高い上に突拍子も無さすぎて分からない、と思う。それくらいワケ分からない。
……とか(心の内で)言ってる内容も、くどくて分かりにくいかもしれないが、とにかく一つ言えるのは自分がかなり混乱しているということだ。こう言うのも何だが、無理もないと思う。
目の前には、にこにことやけにゴキゲンそうな少女が一人。その右隣にはやけにきらびやかで目がチカチカしそうなお嬢様(心なしか睨まれているようにも見える)、そして左隣にはどう見ても中学生くらいにしか見えないやけに仏頂面の少年(心なしか以下略)がいる。
一体何の集団かと訊ねれば、何と学園の高等部の生徒会という返答が返ってきた。中等部の間違いじゃないかと聞き直したところ、主に両隣に座っている二人に思いきり睨まれた。聞いてはいけない内容だっただろうか。
ちなみにその学園というのは、自分がつい先程転入したばかりの学園である。なぜ転入する羽目になったかは、まぁとりあえず置いておくとして。その、つい先程転入したばかりの学園で自分はこうして何故か生徒会室というところに連行され、何故か茶を振る舞われ、何故か生徒会メンバーと向き合っているわけである。……先程から文章がくどすぎるだろうか。もうやめる。
訳の分からないまま高級そうなソファに座っていた自分は、とりあえず用件は何かと単刀直入に聞いてみた。が、それがいけなかった。
前置きも何もなく言われたことは、瞬時に理解できないものだった。
「アルティナくん、生徒会に入ってくれませんか?」
返答は極めて単純明快。
「無理」
その一言に尽きる。
―――――
ついに企画始まりました、その名も学パロな天恵物語!(←まんまじゃん)
三人称っぽい一人称で話を進めていきたいと思います。今回は転校生視点でしたので、今度は会長視点で! アルティナがなぜスカウトされたかが分かる……はず!←
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