支援B
タクト「やっとテーブルの下から出てきてくれたな、レッセ」
レッセ「すみません、直さないといけないのは分かっているんですけど、なかなかこの癖だけは抜けなくて……」
タクト「そうか……先ほどの行動を見る限り、人見知りは人見知りでも相当根深いものを感じるな」
レッセ「変、ですよね……。ろくに知らない相手のことが怖いだなんて」
タクト「いや、気持ちが分からないわけでもない。俺だって知らない相手に話しかけるのはさすがに躊躇うしな。ユランやアイクならそんなこと考えもしないんだろうが」
レッセ「確かに、ユランやアイクさんは誰であろうと態度が全く変わりませんね」
タクト「とはいえ、あいつらにだって苦手なものはあるわけだし……誰だって苦手なものの一つや二つ、持っているものだろう」
レッセ「タクトさんにも苦手なものってあるんですか?」
タクト「もちろんある。昔、知り合いにおばけキノコを知らぬ間に食べさせられたせいで、きのこ類がどうにも苦手になってしまった……」
レッセ「えっ、おばけキノコですか?!」
タクト「そう、おばけキノコだ。知り合いっていうのが、食の道を極めようとしてナニかを間違ったヤツでな。確か料理の名前は『おばけキノコのソテー〜夢見の花を添えて〜』だったか。食べているのが普通のキノコではないと早く気付くべきだったのにな……」
レッセ「名前だけではどんなものなのかよく分かりませんが、とりあえず全力で眠らせようとしているのだけは感じ取れますね」
タクト「まぁ、ショックで眠気も吹っ飛んだがな」
レッセ「ですよね……」
タクト「と、とにかく……苦手なものを克服する努力は必要だろうが、そこまで気後れしなくても良いんじゃないか? レッセが一生懸命なのは周りにちゃんと伝わっているさ」
レッセ「ありがとうございます。タクトさんのお話を聞いていたら、もっと前向きに努力しようって思えてきました」
タクト「それは何よりだ」
レッセ「僕も、ユランやアイクさんみたいに物怖じせず突き進むくらいの度胸が身に付くよう頑張ります」
タクト「そ、そうか。頑張ることは良いことだが……アイツらを手本にするのは少々危険な気も……」
レッセ「そうでしょうか。なら、アルティナみたいに人に何を思われようとも構わない傍若無人なまでのスルースキルを磨いた方が良いですかね?」
タクト「褒めているのか貶しているのか分からないが、それはもっと止めておけ!」
(レッセとタクトの支援レベルがBになった!)
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真面目同士の会話なので、タクトのツッコミ度は低いです。
そして、タクトの知り合いは登場させようかさせまいかかなり迷ってます。登場させるとしたら第四パーティを作ることになりそうなんですよね……。