番外編 新年までのカウントダウン(二日前)1
「あ、お帰りなさいリタ!」
「リッカ……これは一体……?」
冒険最中、一息入れようとリッカの宿屋へ戻ってきたリタ、アルティナ、カレン。
「え? ……あ、これ? ほら、もうすぐお正月だから」
「おしょーがつ……」
「あら、もうそんな季節ですのね」
ひょっこり顔を出したカレンを見つけ、リッカが「あら?」と首を傾げた。
「もしかして、リタの新しいお仲間さん?」
「カレンと申しますわ。よろしくお願いします」
「あ、私はリッカ、ここで働いてる者です。えーっと、いつもリタがお世話になってるみたいで……」
リッカの保護者のような挨拶が気になったが、深々と頭を下げ合う二人であった。
「ところでリッカ、」
「なぁに、リタ?」
「おしょーがつって、何?」
「「「…………」」」
世間知らずにも程があるリタの発言に、一同沈黙した。
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