「え、喧嘩してんの」
「おー」
「珍しくね?」
「一年以上振りじゃねーか」

「原因あれだろ」
「は?」
「え、出水、お前自覚なしか」
「は?」

「いや、出水。例えばさ、さあらがそこにいる山下と髪の毛触ったり触らせてたりしてたらどうする?」
「いや、俺を巻き込むなよ」
「山下ごめんって例えだって」
「え、キレる。山下殴る」
「冤罪すぎる」

「まーまー落ち着けって。山下ごめんな。で、出水。お前昨日、あそこのギャル軍団と喋ってる時なにしてたか覚えてるか?」
「え、何したっけ」
「まじかーお前それはさあらも怒るってー」
「え」
「だから、昨日お前ふつーにあいつらの頭撫でたりしてたぞ」
「まじ?」
「マジ」

「……あー……」
「さあら、今日すげー顔色悪いぞ。お前もだけど」
「だよなぁ……」
「あんま長引かせんなよ、さあらが元気ねーの違和感だし」
「分かってる」

20(米屋と出水)


/ 表紙 /




×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -