「さあらー?あ、寝てんのか……あ、そうだ。柚宇さんマジック貸して」
「どしたの、いずみん。はい、マジック」
「いや、ほら。自分の持ち物には名前かきましょうって言うじゃないっすか」
「あー……あーあ」


「ん……」
「あ、さあら起きた―?」
「うん……顔洗ってくる」
「……いってらっしゃーい」

「あああああ、なーにこれ!!ねぇ、柚宇ちゃんなにこれ!!」
「あははははははははっ!!」
「笑いすぎだよ!柚宇ちゃん!!」
「だってぇ……あー死ぬかと思った。ずっと笑うの我慢してたんだよー」
「公平どこいったの!!」
「模擬戦だと思うよ―」
「行ってくる!!」
「……いってらっしゃーい」


「ちょっと!公平!!」
「あ、起きた?おはよう」
「おはよう!!じゃなくて!!」
「えお前なにそれ!!ぶはははははは」
「ちょっと陽介だまって笑いすぎだから」
「だってさあらなんで顔に弾バカの名前かいてあんの」
「私が聞きたいんだけど!なにこれ!!」
「えー自分の持ち物には名前かきましょうって言われるだろよく。だから書いた」
「書いた、って可愛く言えば許されると思って―!」
「因みにマジックは柚宇さんに借りた」
「油性を?」
「消えたら意味ねーじゃねーか、せっかく書いたのに」
「そういう問題……?」
「書いてる時に起きたらどうしようかとヒヤヒヤした」
「そういう問題……?」
「すげーかわいい」
「本気で言ってます?」
「言ってる。消すなよ」
「消すよ!!」
「えー……」
「心底がっかりしないで!!」

終われ。

08(出水さん)


/ 表紙 /




×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -