数えろ




ドーパントが現れたと、刃野さんから連絡が入ったらしく
すぐに翔太郎は、ガイアメモリを手にとった。



「あぶねぇから、お前はここにいろ」


フィリップ、こいつを頼む。


そういって翔太郎は事務所から飛び出していった。





それは昨日の夜中のこと。




「翔太郎は…?まだ帰って来ないの…?」

「…拓」




フィリップが起きているということは、
仮面ライダーにはなっていないんだろう。

でも、翔太郎は帰ってはこない。


朝から散々探しに行こうとしても、すぐにフィリップに止められてしまう。



「…ねぇ、フィリップ、翔太郎探しに行こうよっ…!」

「…」

「心配じゃないのっ!?相棒なんでしょ!?」

「…、」

「なんとか言いなさいよっ!」



「…ぷ…くく…っ」



ふと聞こえた笑い声、
それは明らかにフィリップのもので。



「…なによ!人が真剣に…」

「拓は本当に翔太郎が好きなんだね」

「はぁ?当たり前でしょ!好きに決まって…る……、あれ?」


「よお」




フィリップの後ろからでてきたのは明らかに翔太郎で、
少し照れたように、よぉ、と私に手をふった




「あ…れ?翔太郎?えっ?…ドーパントは」

「んなもん最初からでてねぇよ」

「翔太郎の嘘に協力しただけさ」

「…なにそれっ!人が真剣に心配して…!」

「わりぃわりぃ!」

「じゃあ僕は検索しに行くから、邪魔しないでね」




もう興味がないとでもいうようにフィリップは去ってしまった。





「さて、本題だ。」

「…なによ」

「俺のこと好きだって?」

「……嫌い」

「あぁ?」

「翔太郎なんか、嫌い…」



とたんに涙がぽろぽろ出てくる

そんな私に翔太郎が焦る。



「おいっ、泣いてんのか!?」

「うーっ…くたばれ翔太郎ぉー…」

「ぇぇええ」

「心配、したんだからっ…!不安だったんだからぁっ」

「拓…」




そっと抱き締められると、
すごく安心した。



やっぱ、翔太郎のそばは安心する。





「なんで…嘘ついたの…?」

「へ?…ああ!忘れてたくそ!」

「?」

「ぜってぇ驚くからな!見てろ?」





振り向いた翔太郎の腕の中をみれば、
綺麗で大きな薔薇の花束だった。



「え…えっ?」

「昨日の夜中、色々準備があったんだよ。ついさっき準備できたとこなんだ」







ついて来いと腕を引かれて連れてこられた場所は教会で、
その教会にもたくさんの薔薇が飾られていた。




「綺麗だろ?昨日から準備してたんだよこれ!」


「綺麗…///」




あたりいちめんの薔薇に感動していると、
翔太郎に名前を呼ばれた。


振り向くと、いつもより真剣な翔太郎がいた。





「翔太郎?」

「俺は街の平和を守る仮面ライダーだ」

「うん?」

「けど、収入の少ない私立探偵だ。」

「…うん」





「こんな俺だけど、結婚してくれないか」



数えろ。
この薔薇と、俺の愛を






初W夢\(^o^)/
翔太郎くん好きすぎてしねる\(^o^)/
特撮ミテミソ!
はまるから!




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