うちのチームに帰って来て一週間。 リーダーに穴の空いた腕を見られて、しぶい顔をされたが痛みも何もないのだが、黙ってた事を理由に監禁が2日間延長は意外にきつかった。暇すぎて覚えるスタンド呼び出しは暇でするもんじゃあない。監禁が終わり忘れてはいけない事を色々対応しなけりゃならないのを思い出した。 「メローネ、いるー?」 「なにーペスカ溜まってる?」 「…」 「わわわわ、じょ冗談だよペスカー」 ギリギリ睨んで、殴ろうか燃やすか悩んでいたら、メローネが慌ててすり寄ってきた。 「その詫びに携帯買えるお店教えてよ。」 公衆電話探してアジトにかけるのも毎回一苦労なのよね。と事前に布石を打つ、財団に連絡すればすぐさま携帯の1つや2つを手配してくれるし、手配して受け取るついでに情報収集だ。そしきに入団した際にブチャラティに銀行に連れて行ってもらった私名義の通帳には、この間の一件で手持ちはなかなかある。それだけ急を要していたのかな、なんて思う次第。まぁもう気にしないが。 「ついて行こっか。そろそろAVも欲しいなって。」 「…針吐き出すのとタコ殴りとでっちがいい?」「冗談だよ。買い出しも一緒に済ましてしまおうよ、ペスカ。」 メローネがそんなこと言うなんて。明日は雨いや、槍がふる。なんかいやな予感がする。背中にぞくりと何かが走ってぶるりと震えた。 「メローネ…女日照りとか…いやないわー」 「ペスカ、俺を変態だと思ってる?」 「当たり前じゃない。初対面で人の胸揉んだりしないわよ馬鹿」 「はーん、男に免疫ない?」 …そう言われてぐっと詰まる。確かにない。なんか、つきあってくださいの一言も片割れの一にらみで逃げ出すのだから、潔い交際もないから、始終花京院の思い出まみれなのよ。うっせー見るな、哀れんだ目でこっちを見るなホルマジオ。だからか。みたいに手を打つなプロシュート。呆れるなギアッチョ。 「よかったらさー」 「…そう言うことは、お断りよ。」 仮想恋人的ななにかなんて、死んでもお断り。実年齢二十うん歳だけど、残念ながら見た目はまだ学生で通るのよっ。 「携帯代本体」 残念、もうそれは支払っている。あとは上手く引き取りに行くだけだ。だめ。と首を横に振り沈黙を黙っていたら、メローネがあれやこれやと言い出したが、心引かれるものが無かった。 洗濯、荷物持ち、バール。装飾品エトセトラエトセトラ。高級イタリアンが出たときは、心が揺れ動いたが、変なキャットファイトに入りたくない。 「絶対に嫌よ。キャットファイトなんて面倒よ」 「…キャット…ペスカ、勘違いしてない?」 俺、任務の都合上でペスカにちょっと手伝って貰おうと思ってたんだけど。なんて言われて私が勘違いの激しいヤツになってしまった。メローネ相手に気にしないが。メローネよりも周りの視線のが気になる。 「仕方ないわね。バール二回と荷物持ちで手を打ってあげるわよ。」 「ペスカ、グラッツェ!」 「はいはい。とりあえず電話買いにいくよー」 抱きつこうとするのを交わして、メローネの耳を掴んで玄関に向かう、イルーゾォが感心して簡単て舌声を上げてるのを、適当にメローネのバイクに向かう。 ヘルメットを受け取り、ヴェルデを間においてメローネに抱きつく。ディモールトベネ。を連発するメローネを締めあげたくなったが、魔王である片割れを後にまわすと怖い。面倒。故にメローネは放置。さわらぬ片割れに祟りがあるのだ。あぁこわいこわい。 前 戻 次 ×
|