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俺は部室とかAV室とか置きタオルを回収してから保健室に走りこむと、部屋を出て行こうとした奏太達を見つけてとりあえずタオルを押し付けて俺は中に入る。お前ら入ってくんな、とりあえず仙石もお前も多少濡れてるからタオル使え。翠、AV室は?治った?治ってないならそっちを頼む、忍、奏太か緑に肩車してもらうか脚立もってきてやってくれ。と俺があれやこれやと進めていく。奏太お前雨んなか行くなよ。チビたちよろしく。と言うと、仕方ないですね。怒っておいてください。と言われて了解。と言って俺は保健室の扉を閉める。ぐーすか眠っている千秋に俺はヘッドバット一撃を決める。

「千秋、お前!」
「ぐはっ……うっ……有、どうした!」

よくよく落ち着いて千秋を見ると、お前がどうした。ベットにしばりつけられている。暴れるんです、と転校生に言われて熱これだけあったんです。と指で数字を作る。それを見た俺はあほんだら!と千秋をなぐりつける。

「騙しだまし活動していたのだが、限界らしいな。無念だが、あとのことは「あほかクソ野郎。」」

お前が今のところ引っ張ってるのに何クソみたいなこと言ってんだよ。おいこら。俺を引っ張り出しておいて無様なさまを見せつけんじゃねえよ。と千秋の襟首掴んで揺さぶる。転校生にちょっと!と言われたがいいんだよ、俺は今此奴に説教しなきゃ何度も繰り返すんだよこいつ!お前もいつかそうなるなよ!と念を押す。

「すまん」
「いう事それじゃねえだろ?」
「帰るまで頼んだ。」
「おっけ、じゃあとりあえずお前の持ってる仕事全部教えろ。」

どうせお前のことだから毎週のショーだけだと思うけどな!とたかをくくっていると、転校生からぬれたタオルを受け取る。そのまま千秋の頭にポイと適当に置いてやると千秋はのたのたとタオルを位置補正する。で、仕事は?と追い打ちをかけるようにすると、あれをほったらかしこれをしてない。と片っ端から言い出すので近くのメモに全部殴り書く。おい、お前コレ普通リーダーの仕事だぞ。っていうのも俺に言ってくるので千秋に殺意が湧く。

「これお前の持ってる仕事全部終わったら夏休みちょっとぐらいまで俺に仕事振ってくんなよ!」

俺の勉強スケジュールを狂わすんじゃねえよ。くそったれと言いつつも、千秋を見下ろす。あんずがおどおどと俺と千秋を見比べるので、ごめんな、気にすんなよ!寝てたのに悪いな!と言う間に俺が千秋を落として眠らせる。いいんだよ、俺も昔三毛縞にこうされたから。ぐっとやると千秋が落ちる。呼吸音を確認しておく、どうせ佐賀美もいるんだからお前も帰るだろ?明星のとこまで連れて行こうか?と言うと、あんずはううんとやることがあるという。ならいいんだけどさ。看病する。とか言い出すのでムムムと考える。女の子一人を残して帰るのなんて三毛縞に見つかったら俺が〆られるだろう。俺も用事全部終わらせたら、一旦ここに帰ってくるからお前ここにいろよ。と言って俺は奏太たちのもとに一旦帰る、もうあいつら一旦帰らせるぐらいしないと忍も徹夜だと言ってたはずだ。明日明後日を作業時間にあててと脳内スケジュールを完成させてAV室に足を向ける。真っ先に携帯で三毛縞に連絡を取ってすぐに本題だけを伝える。三毛縞頼む、力を貸してくれ。お前のお抱え業者いるだろ?
さっさと内容を順番に片づけて内容によっちゃ、三毛縞に頼むのも視野に入れないといけない。あ〜くっそ!と雄たけびをあげて廊下を走って行こうとしたら蓮巳に見つかってどちゃくそ怒られた。説教されて2時間コース。その後にAV室に行くと、下級生の対応を全部して、とりあえず代理隊長を鉄虎に据えて、とりあえず今日はお前ら帰れ、明日からレッスンに切り替えるぞ。と方向性を明確にする。『流星隊』全員を帰宅命令だして、奏太はすげーいやそうにされたので時間まではほったらかす前提で好きにしてくれ。と伝える。とちょっと寄ってこられた。お前まだ髪の毛つめたいぞ!!!ゴルァ。俺が使ってないタオルでガシガシ水分を取る。でかい子どもだな。ため息しか出てこない。とりあえず千秋からは明日簡単なライブの話を聞いてるのでそこの設営は全員で行う。と伝えておく。簡単なのならば、仕組みは全員が知っている。業者頼まなくていい。早い目に出て全部準備をすればいいと考えているので、集合時間の指定も早い。
忍たちを全員帰らせて、AV室の電気の工事ある程度の仕事を片付けて、家に連絡を入れて食事を買い足す。あんずの差し入れもついでに入れておく。買い物の間にクラスの遊木に連絡を入れると明星がまだ残ってるらしいので、明星に連絡を入れなおす。あんずが保健室にいるから見送りたのんでいい?というと二つ返事であっくんわかったよ!と言ってくれるので保健室で待ってるからな。と伝えておく。
飲みもんとパンと鞄を持って保健室に入る。佐賀美は居ない。あいつ帰ったか?と俺の眉が無意識に皺が入ったのを感じて、ため息。こっちに気づいたのか、ん?という感じの顔をしている。俺はよっ。と手を上げて返事をしつつ今さっきの話をする。

「あんず、あとで明星来るから。そのタイミングで帰れよ。」
「でも、一之瀬くんは?」
「大丈夫大丈夫、千秋んちにも連絡入れてるから問題ねえよ。」

でも。なんて言って言葉を濁すあんずに、とどめをさすように「どうせ残って仕事しようと思ってるし、ここでやっても教室でやっても一緒だから気にすんなよ。」と宥めていると入り口に明星と氷鷹の気配がしたので、ほらほらいってこい。とあんずを送る。なんとも不満。という顔をしているが、すまんと思いつつもねぇ、もうちょっと女の子が多い場所……そうだな、男女比逆転してたら考えてるけど、残念ながらアイドル科は99%男子校。なのでまぁ、叶わないだろうし、三毛縞に見つかったらどちゃくそ怒られるのでそんなこと断固拒否だ。

「ほらいってこーい。おつかれ、また明日な。」
「うん……。またね?」

あと、何かあればこれつかってね。とハリセンを受け取る。……お前いまどっからだしたの?とか疑問を浮かべながらも、俺は、はい。と手を上げてひらひらふってあんずを保健室の入り口まで見送る。ちょっと心配そうな顔をしているのをへらっと笑ってかえす。そのままドアの向こうに消えていくのを見てから俺は近くの椅子に座り込んで携帯を開きカレンダーを開く。千秋から聞いたメモを見ながらスケジュールを片っ端から埋めていく。んーとうなりながら逆算を行っていく。ステージ設営までどうしようと、考える。三毛縞に相談してもいいが、そこまで頼るのもなぁ。あれなら何でもできそうなのに、とも思うが、はぁ。とため息をついてさっさと他のことを考えて処理を行う。
ひったすら処理をして飽きたら飯食って水分とって、一旦仮眠をする。としよう。千秋が起きても大丈夫なように縛られてるのも全部外してから俺は寝た。




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