俺とつむぎくんと踏み台。 





スカウトゴンドラのために書けば出る信者のため、書いた。
あなたに書いてほしい物語さんを使って。
30連以内にスカウト★5青葉つむぎを絶対に引くマンさんには「届きそうで届かない何かがあった」で始まり、「それが少しくすぐったかった」で終わる物語を書いてほしいです。できれば10ツイート(1,400文字)以内でお願いします。
でやりました。

届きそうで届かない何かがあった。ってか、俺の昔のライブの映像が図書室の棚の一番上にあった。『Diana』だけで一杯あるんだけど、今一番みたいのが一番上にあって、俺の身長じゃ微妙に届かない。この資料の中に、あんずが今度依頼されている企画の二年前にやったライブの映像があるのでどうしても欲しいんだけど、膝を事故で痛めてる俺は飛んだり跳ねたりが基本的に出来ない。いつもステージに立つときは右足に全体重をかけて飛んだり跳ねたりしてるので、めちゃくちゃ痛みまくってるけど、今はそうやって使うタイミングではない。そうだろう、俺は。跳んじゃいけないんだ。
俺は脚立を使いたいのだけど、現在つむぎくんがラックの整理作業をしているので使えないので、右足一本背伸びをしてもギリギリ届かないラックってどうなんだよ。バリアフリーってなんだよ、と俺はぶつくさ文句を垂れる。なんだよ無駄に高いラック、ほんとまじでなんなの。きみ。
もう諦めて飛んでやろうかと思ったら、脚立を返しにきたつむぎくんがやって来た。

「ゆらぎくん駄目ですよ、跳んじゃ!」
「わかってらい、つむぎくん、つむぎくん。あれとって。」

どれですか?といいつつ脚立を俺の目の前に脚立というか、小さな踏み台を置いて登る。グラグラしてるので俺がそのまま支えつつ指示を出すが微妙に届いてない。俺が取ると伝えれば、ゆらぎくんまだ治ってないでしょう?断られるが俺、君より3センチ高いの。そっちのほうが取れる、確実。と端的に言えば、仕方ないですね。あと少しですから、とむきになられた。おい、むきになるのこっちだから。と思いつつ、つむぎくんの好きにさせる。転ぶと怖いし俺の杖もあるので下手し二次災害がおきそうなので支えるが、おい、きみが爪先立ちになるなら意味ない。ポー見えてるぞ。足つるぞ、と声に出した瞬間、つむぎくんが小さく「いっ」と叫ぶ。お?と顔をあげた瞬間につむぎくんが大きく揺れた。おい!ぐっとつむぎくんを押さえるために抱えるが基本的に足を痛めてる俺にそんな拘束力がないので、巻き込まれて俺も転ぶ。腹の上につむぎくんが遅れて乗る。唸れ俺の腹筋と腹筋に力を入れたがダメージはダメージ。

「ぐへっ!」
「ゆらぎくん、大丈夫ですか?」
「つむぎくんでよかった。」

ぐっ、と息を吐き出せば、心配そうなつむぎくんが慌てて俺から降りて顔を覗く。思ったよりも距離が近くて眼鏡越しに榛色はよく見える。毎朝と逆の構図が珍しくて、それを口に出すとつむぎくんは給湯器みたいな反応をするのが面白い。俺はくつくつ笑うと、からかってます?とちょっと不機嫌そうに表情を歪める。綺麗な顔、と思うと結論俺も同じ顔してるの思い出した。俺ってナルシストの気でもあったか?と思考を巡らせるとつむぎくんが反応がないことに不満げに口を尖らせるので、なだめるために俺はつむぎくんの首に手を回して引き寄せる。おでこを重ねると間近につむぎくん。

「ゆらぎくんっ!。」
「ちょっとの間、こうさせてよ。最近俺もつむぎくんも忙しかったんだし、スキンシップは必要です!」
「不公平ですよ眼鏡と近すぎてゆらぎくんの顔がよく見えません。」

俺がつむぎくんを一杯みれるからそれでいいの。と論じているが、俺も実は近すぎて見えないんですよね。いいけどつむぎくんの髪の毛があたって、それが少しくすぐったかった。



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