俺と最後の踏伐・夜の終演ライブ。 03 





先日一晩ぶっ通しで踊ってこの間めちゃくちゃつむぎに怒られた。いや、おそくなるって言ったら朝までとは思わないじゃないですか!午前様通り越して明朝様ですか?!って怒られた。…悪いって思ってるけど、朔間が離してくれなくってさ。なんていうとゆらぎくん不潔!って言ったが、おい待てつむぎくんきみ何思ったの??俺男の趣味ないよ?そんなこんなの小さなやり取りをして家を出る。朔間に連絡を入れてもなんのことかの。と書いてるんだけど、アイツひらがな打てないのか?ちょっとまって、まって。しらばくれてるの?それとも、俺夢見てたの?と今ずっとかんがえてるんだけどさ。わかんねえ。
もやもやしたまま学校に来る前においしいパンを買って学校に来ると斎宮がぎろりと睨まれて机の前で待ち伏せされていた。手の中に彼の愛しい人を抱いて、こっちを見ているし、ずんずんと近寄ってきている。寄るなよ。そこに行くからさ。

「お前はまた余計なことをするなよ」
「何が?」

お前に迷惑かかることなんて…?首を傾げているとふとこの間の朔間のことを思い出した。いや、あれは違うだろきっと。まさか一晩ぶっとおしで踊ったがあれって…いや、違うよな。思考がふと思って違う違うと首を振る、わけわかんねえ。

「クロワッサン食う?」
「いただこう。」

ふんと息づきながらも俺のクロワッサンを奪って俺の前の席に腰を落ち着けて、もぐもぐと食べはじめる。ちょろい、と思いつつ俺は自分の席に座って斎宮を見ると、で、だよ。と話を戻してくる。おい、今落ち着いてたろよ。じとーっとした目で斎宮を見ると瞬く間にクロワッサンを胃の中に収めて、口周りについた食べかすを取り払っている。待って俺朝飯まだなんだけど。

「要らないことを考えてるだろ」
「要らないことじゃないよ。俺のやりたいことを、昔に叶えれなかったことをさやりたくて。やろうとしてるだけだよ。」

お前にはいつか語った過去の夢。彼は覚えてるかも怪しいけどさ。斎宮にも迷惑かけてるつもりじゃないけど。お前に迷惑かけた?。そう問えば、彼はぐっと詰まった。天祥院や蓮巳に聞かれるとやばいとかないけどさ。正式なルートを通して申請をしてしまおうと思ってるけど。結局『Diana』は俺一人なのでねえ。しばらくはどっかの空き教室やらを借りて練習するしかないんだよな。

「…か?」
「ん?なんかいった?斎宮」

暴力的な言葉に困惑して、え?と俺の表情が固まる。いや、ちょっと待って。ん?え?今なんて?と問い直すと、ごほんと咳をしてなんでもないと取り繕う。

「えー変なの、ね。ふろいらいん。」
「マドモアゼルだ」
「えーお嬢さんかわいくない?」

フランス語だったっけ?あーなんだっけ?と思いつつこの間部活で知識を得たはずなんだけどなー。でもなぁ、フランス語だったような気がするんだよなー。と考えるが、フランスの文献だった気がする。首をひねって記憶をひねり出していると、仕方ないな。と隣に言われて何の話だと考える。わかんねえよ。お前のやつ。どうせ朔間の手引きだろうけどさ!と俺は一人頭を抱えて唸る。

「無理はするなよ」
「ん?なんかいった?斎宮」
「さっきからお前は人の話をきけ!!!!」
「ギブギブ!!首絞めんな!斎宮!」

がしがし頭をシェイクされて気持ち悪くなったころに守沢のヘルプが入って事なきを得る。そしてチャイム。俺、朝一時間目の飯抜きが決定された。飯あいつだけ食ってるの許せねえ。ぐるぐるなる成長期の俺のおなかがひったすら鳴ってるのを三毛縞に聞かれるの。まじで死ぬかと思った。俺のチョココロネ…。休憩中に食うかと思ってると、つむぎに見つかって説教食らうんだからほんとまじ理不尽。
斎宮のせいだと告げると、人のせいにするんじゃありません。って親かよ。つむぎくんよ。っていうか…俺たち…いやいいや。もうここ深く掘り下げるといろんなところに怒られそうだからいいや。




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