言ってはならない(土新)


※土新



俺には好きな奴がいる。

だが俺は武装警察真選組の副長“土方十四郎”、相手は万事屋の助手“志村新八”一般人だ。

住む世界が違い過ぎる。

俺は職業柄、いつ死ぬかわからない身だし、今までに一体何人かわからない程の人間を殺してきた汚い人間だ。

そんな自分に新八を幸せにしてやれる訳がない。してやれる自信もない。

だから、新八に好きだとは言えない。言ってはならないのだ。

だけど、日に日に新八への想いは強くなる一方で、今にも溢れそうだ。

新八に会うとつい好きだと言ってしまいそうになる。

好きだといっそのこと言ってしまおうか。だけど、俺には新八を幸せにすることは出来ない。

ああ、もうどうしたらいいんだ。

そう悩み続けていたある日、新八に偶然会った。俺は言いたくても言えない好きだと言う言葉を必死に抑えていると、新八が口を開いた。

「あの…、土方さん、驚かないで聞いて下さいね。あの、その…、僕、土方さんのことが好きです!」

えっと、今コイツなんて言った…?俺は耳を疑った。

「いきなりこんなこと言ってすいません。でも、土方さんのことが好きなんです。最初は憧れだと思ってたんですけど、いつの間にか違う感情になってて。土方さんは男の人だし、住む世界が違うし、だから言っちゃ駄目だって思ってたんですけど、どうしても土方さんが好き…、ひ、土方さん!?」

俺は思わず新八を抱き締めた。真っ赤な顔で一生懸命俺を好きだと言う新八が愛おしくて仕方がなかった。

「俺もお前が好きだ。」

気付けば言ってはならない言葉を言っていた。

「本当ですか…?」

「ああ、本当だ。」

「嬉しい…。」

そう言って、コイツは涙を浮かべながら俺の背中に手を回す。何だか俺も泣きそうだ。絶対泣かないけど。

「でも職業柄、俺はいつ死ぬかわからない身だし、今までに何人も殺めてきた。そんな自分がお前を幸せに出来る訳がないって思ってた。だから、お前に好きだって言ってはならねぇって思ってた。」

俺はずっと悩んでいたことを言った。すると真面目な顔で新八は言った。

「土方さん。僕はそういったことは全て既に覚悟しています。覚悟した上で貴方に告白しました。それに、僕は土方さんと一緒にいれるだけで幸せです。土方さんも僕を好きだって言ってくれました。土方さんはもう僕のことを幸せにしてくれているんですよ。だから、大丈夫です。」

俺は新八の言葉が嬉しくて仕方がなくて、更にぎゅっと抱き締めた。

「本当にいいのか?」

「勿論。」

俺が確認で一応聞くと、新八は笑顔で応える。とても綺麗な笑顔だった。

「新八、好きだ。愛してる。」

そう囁くと俺は新八の唇に自分の唇を重ねた。



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自分は新八くんを幸せにしてあげられるんだろうかって悩んでる土方さんが書きたかったんですけど、なんか色んな意味で恥ずかしい文になってしまいました。
もっと上手い文が書けるようになりたいです。

(2012.05.01)

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