休み時間の暇潰し
それは、とある昼休み―
「…」
「あれ?拓海?どこ行くんだ?」
「あぁ、カワヤ。」
「あー、いってらっしゃい。」
拓海が教室を出て行ったところから始まった。
「なぁ、グレイ。」
「あーん?」
俺は拓海を見送ったあと、聞いた事の無いような単語を耳にしたことを思い出した。
…カワヤ…?
そこで近くで宿題を必死に解いているグレイに聞いてみる事にした。(あ、間違えまくってる)
「カワヤって、何?」
「カワヤ?
…屋ってくらいだから…何かの店じゃねーの?
知らねぇけど。」
「…店かぁ…」
そう興味なさ気に言ったグレイは、また宿題をやり始めた。
「…でも気になるな、カワヤ。」
「…うん、何屋だろ。」
「カワ屋…カワ?」
「…カワ…?」
でもグレイも気になったのか、宿題をほっぽりだして拓海が出て行ったドアを見つめた。
「あ、なぁ。隣のクラスなら誰か知ってるかもしれねぇぞ!」
「そうだな!聞いてみるか!」
ガタン!といきなり立ち上がったグレイに続いて教室を出た。
「なぁ、リキトとグレイが何か拓海の事とカワヤって単語について聞いて回ってるぞ。知ってるか?」
「…っつーか、カワヤってなんだ?」
「知らね、店じゃね?」
(…………あいつら…………!)
厠=トイレだよ!(あ、拓海お帰り!)
(おぅ、どこ行ってたんだ?)
(テメェ等ァァァァァァ!!お陰でクソ恥ずかしかっただろうが!馬鹿!!)
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