※現代、ちょっと卑猥







同い年の恋人は俺と違って大人っぽい。仕種とか言動とか外見とか、童顔な俺とは違って色っぽくもあるし、同性から見てもかっこいいと思える要素を持っているってのがまた凄い。
そんな惚気のようなことを内心思いながらも、俺は今日もその恋人と夜にぎゅうぎゅう抱き合って、事に及んでいた訳なのだが。
「…っ、…ふ…」
今日はシチュエーションがシチュエーションだ。何故かというと隣の部屋に先輩であるクラウドとフリオニールが泊まりに来てるのだ。そんなに広いアパートに住んでる訳でもなし、薄い壁一枚を隔てて向こうに寝ているであろう彼等を想像すれば、どうしてこんなことができようか、と問いただした所で恋人からは「何だかんだで乗り気なお前はどうなんだ」と突っ込まれるに違いない。うん、言われなくても解ってるっつーの。
「…んん…ッ」
「…声、」
「…ぁ、わ…かってる…ッ」
ていうか出すなって方がムリ。だって気持ちイイし。今なんか下半身はスッポンポンな上に丹念に胸とか首筋とか愛撫されてる訳で。いやでも感じる。しかも恋人はやたらこういうことが上手い。しかもそれがまた様になっていて逐一カッコイイっつーか。あー、惚れた弱みってやつっスかね、これ。
「…っ!」
ぐ、と指が俺のナカに入ってくるのを感じた。もう片方の手は俺の腰をおもいっきり抱き寄せ、更に肌と肌が密着する。俺のナカで指が無造作に動く。ぬめった感触に意識をやれば胸の突起を舌でねぶられていて、急に熱が上がるのを感じた。身体の中心に熱が集まる。じんとして痛くなってきて、気付けば指が増えていて。
その間恋人は俺の痴態をばっちり観察して人の悪い笑みを浮かべては俺にキスをした後に、あらかじめ用意していたらしいローションを取り出して俺のナカへと塗りたくる。
くるりと体勢を変えられた。今日は後ろからがご希望らしいが、未だ下半身をナカしか弄って貰えていない事実に泣きそうになって、早く早くと待ち侘びる。
「…挿入れるぞ」
低い声が頭上から降ってきて、俺は裂いて入ってくる刺激と質量と熱さに耐えながらも、歓喜に身体が奮えるのを感じた。ぞく、とした快感が背筋を通る。全部入ると、恋人が早速律動を開始した。
その刺激に、また声が漏れてしまう。
「んんっ、ぁ…はッ…あ…!」
貫かれながらも上半身を押さえ込まれ、尻を高く上げさせられる。恥ずかしいけど、ヤバいくらい気持ち良くて、でもどこかで理性がブレーキをかけていて、声を抑えなきゃ、って思った。隣にはフリオニールとクラウドが居るんだから、駄目だろ、って。
すると恋人は俺の上半身にピッタリ身体をくっつけて、俺の両手を上から重ねる。そして身体全体を覆うように、俺の耳元でそっと囁いた。
「シー…」
「っ!」
何て甘い声なんだろう。
耳から入って鼓膜を伝い脳に届いた恋人の声は、どんなに甘い砂糖菓子よりも甘く感じて。
相変わらず速さを変えず穿つその刺激に、俺は無意識にナカを締め付ける。
「…っ、ふ…ぅ…」
あまりに気持ち良くて、何かもう限界だった。堪え切れず泣きそうになってナカをまたきゅう、と締め付けると途端にスピードが上がって、上の部分を思い切り擦られて、何とか枕に顔を押し付けて声を殺しながらも達してしまった。
息を整えようとするとまた一方的に体位を変えられ、今度は正面から口づけられる。甘くて蕩けそうだ。首に腕を回せば、頭をそっと撫でられた。何か今日は、すごい優しい。いつも何だかんだで優しいけど、でも今日はちょっと違う。
「…次は俺の番だな」
何の順番かなんて、聞かなくても解ってる。今度は最初っから飛ばすかのように、強く穿ってきた。必死にしがみついて、また声を出さんと耐えた。恋人が低く笑った。またその顔がカッコイイな、なんて馬鹿みたいに思ったけど、何だかんだで隣の部屋に人が居る中でこんなシチュエーションを愉しんでるのはお互い様なんだなと、そう思った。









静かに





※8はむっつりで変態だけどそれに何だかんだで付き合う10も負けてはいない。Kあさんに一方的に押し付けました、すみません。



2011/07/05


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