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「やぁ。トウキさんに挑戦するのかい?」
ジムトレーナーらしきお兄さんが話しかけてきた。
…うわぁみんなマッチョ。正直これが第一印象である。
ダッシュしたり、腹筋したり、背筋したり。
「は、はぁ…まあ」
思わず後退りしつつの情けない返事しかできなかった。
「じゃあまずはアタシとバトルね!」
横からポニーテールのお姉さんが飛び出してきた。
ジムトレーナーに勝たなければジムリーダーには挑戦できないらしい。
「わかりました。瑞稀!初バトル頼んだ!」
『えっ、やっぱりわたしですか?
……わかりました!』
「いけっ!アサナン」
向こうはアサナン。
エスパー・格闘だから、相性に有利、不利はない。
「波の勢い利用して体当たり!」
「念力で止めて!」
勢いで突っ込んだが、念力で容易く止められてしまう。
「じたばた!」
『…ちょっ、えい!!』
標的が暴れたので、アサナンの集中力が乱れた。
「その勢いではねて水の波動!」
『なんか……ごめんなさい!』
「っ!アサナン!?」
念力が切れたところを間髪入れず狙ったため、アサナンは一発ダウンだった。
「凄いよ瑞稀!ありがとう!!」
『いえ…ご主人の指示のおかげですっ』
嬉しさのあまり服が濡れることも気にせず瑞稀に抱きついた。
恥ずかしそうな、照れた瑞稀がまたかわいい。
「………凄いよ瑞稀…」
『いえ…わたしもなんか……なんかごめんなさい;;』
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