実際の行為描写はありませんが、グロ系特殊性癖・倫理観ガバガバ要素を含みます。嫌な予感がした方はブラウザバック推奨。


「お前……これはまずいぞ」

「ちょっと待って、グラディウスさんやい。何故おれの部屋にいるの? そして何故おれの日記を開けているの? おかしくない? あんたアタイの母親かいってなもんだぞ! 母親じゃねェし! 母親であっても許さねェが!」


 仕事から戻ってきたら部屋が掃除をされていた。勝手に! 部屋に! 入った! グラディウスに!
 確かにグラディウスはおれにとって兄のような人ではあるが、それにしたってそこら辺にいそうな母親の真似をしているんだこの人は。しかも、しかも! おれの日記を勝手に開いて、勝手に見て、勝手にドン引きしている! こんな非道な真似がよくできるな!?
 正直おれも良くないよ。そんな内容を日記につけるなって感じの犯罪性癖日記だからさ。でもさ、日記を読むのって本来おれだけなわけ。読み返し目的であって、人に見られることを前提に作ってないわけ。海軍のガサ入れとかの場合はむしろ見られたとしてもどうだっていいわけ。なのに! 身内に見られたおれの気持ちわかる!? ひどくない!?


「お前の気に入った女がよく消えてるとは思ったが……」

「別に消えても問題ないのを精査していますが!? 何か問題でも!?」

「問題しかないだろ……」


 グラディウスのドン引きは継続中である。確かに一般的にはまずいことが書いてあるのは認めよう。だけどな、おかしいだろ。お前だって、普通に人も殺すし女も犯すだろ! いや、グラディウスは潔癖気味だから普通に女は犯さないかも。ある程度身元がしっかりしてるとか、そういうのじゃないと抱かないタイプだよね。めんどくせェ男だな……。
 と思ったのがバレたようで、グラディウスから詰め寄られた。日記の中身が見えるように開かれて、突きつけられた。


「自分で殺した女を犯して食べるのはお前くらいだ! この変態野郎ッ!! おれはそんな風に育て覚えはないぞッ!」

「グラディウスに育てられた覚えがありませんがァ!? うるせェな! 別に人の性癖くらい放っといてくれよ! 少なくともおれはお前には迷惑をかけてないぞ!」

「衛生的にアウトだろうがッ! 綺麗な面してるくせにおかしいだろ!」


 倫理観について何も言わないからこういう風に育ってしまったのでは?と冷静にツッコミを入れそうになってしまった。あとおれの顔がどんだけ王子様フェイスだったとしても衛生観念とは関係がない。要するに汚ねェからやめろって言いたいんだろうが、おれは気にならないの! 第一おれは自分で殺した女にしか勃たねェし、ヤってたら腹が減ってくるんだから仕方ねェだろ!


「つーか、プライバシー保護の観点からだとお前が有罪だからな!?」

「お前なんか執行猶予もつかずに満場一致で有罪じゃねェか!!」

「ああ!? 別にお前のことそんな目で一ミリも見てねェから!!」

「当たり前だろ!! やめろ!!」

「ばあああああかッ!! 若に言いつけてやっからな!!!」


 クソみたいな言い合いの果て、おれの捨て台詞がクソ雑魚であった。グラディウスが後ろで怒鳴っているのが聞こえるが、足はおれのほうが速いので気がついたら聞こえなくなっていた。
 若のところに行こうと走っていると、途中でベビー5から埃が立つから走るなと怒られた気がするが、多分気のせいだろう。ラッキーなことに若の執務室につく前に、若を見つけることができた。走っていたせいか、若もおれに気がついてくれた。


「若〜っ! 聞いて! グラディウスが酷いんだよっ!」

「フッフッフ、どうした? 喧嘩でもしたのか、珍しいじゃねェか」


 なんだかんだおれとグラディウスは仲がいいので、そういう反応が返ってきた。おれもグラディウスを怒らせないように気をつけているからね。
 今回の事のあらましを説明すると、若はおれの性癖に笑っていた。まあ、若は多分知ってたよね。可食部ばっかり噛みちぎられた死体は普通にファミリーが世話になっている処理業者に頼んでいたし、それがおれがひっかかけてた女だってこともきっと報告が行ってただろう。その上で放っておいてくれたってこと。は〜〜っ、グラディウスと違って懐が深い。尊敬も深まっちゃうね……。


「慰めてやりてェとこだが、お前の趣味には付き合ってやれねェ。代わりに健康なのを用意してやるよ。好きに使いな」

「マジで!!? ありがとう若!! 性欲はわかないけど愛してるよ!!」


 なんと! 若公認で食い出のある女を用意してくれるって! ラッキー! おれの性欲はそこまででもないから今のところ大丈夫だけど、使い捨てだか結構調達とかが大変なんだよね。
 嬉しさのあまり抱きつくと、ちょうどのタイミングでグラディウスがやってきておれを若から剥がした。


「てめェ若に何するつもりだ!!」

「今の話ちゃんと聞いてた!? お前、おれより馬鹿なんじゃないの!?」


 多分聞いてなかったんだろうな? そうじゃないとこういう反応にならないもんな。おれとグラディウスがギャンギャンやっているところを見て、若が楽しそうに笑ってくれていたので、この話はうやむやのまま終わったのだった……。

隠す気はあったのでセーフ

アウトな性癖(リョナとか)をもつ男主の本棚がグラディウスにバレるギャグ@匿名さん
リクエストありがとうございました!



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