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『――知っているはず。わたしの名前も、姿も、お姉ちゃんはみんな知っているのよ? でも今はそうね、こうして会いましょう?』

ふわりと、真綿に包まれたような感覚とともに、いつの間にかわたしは闇の中に…。

しん、と静まりかえった闇の中、ひとつだけ灯火みたいに光っている場所に吸い寄せられるように、歩いて行ったの。

そうしてわたしは「彼女」と会ったわ。


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