にちじょう6「お前に聞いた」
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隻「だーくっそ、もう絵なんて描きたくねえ!!」机ダンッ
千理「でも隻さん、三年前から偉い進歩してますよ」紙覗き込んだぞ
翅「そうそう、自信持っていいって。今小学校四年生レベルだから」
千理「前は幼稚園レベルでしたもんねー」
隻「お前ら出てけよ!! 容量いい奴はあっち行ってろ!!」悲痛
千理「えー。言っときますけどオレ、模写はできてもデッサン大の苦手っすよ。翅にも見せた事ねーもん」
翅「そういえば言ってたっけ。海理と天理さん――ああえっと、千理の兄ちゃんな。その人達は上手かったんだっけ?」
千理「そうなんすよ。オレどう足掻いてもデッサン伸びなかったんで諦められました。オレへの教育で成功したのって、数学と理科ぐらいだって海兄が挫折してましたもん」
隻「……お前に教育しようってできるその人達を尊敬するよ、俺……よくそれで想耀達呼び出せるな」ぐったり
千理「そりゃあまあ。想耀は(毛が)ふわふわで(目が)くりくりしてて(首を)よく傾げるでしょ」
隻「……(滝汗)」
翅「……あ、ああ。そういう事か」
千理「で、雷駆は(毛並みが)すべすべで(目が)キリッとしてて(角が)鋭くて(がたいが)めっちゃいい」
隻「何言ってんだこいつ」
翅「やべえ、こいつ多分ほぼ直感でやってるよ。理屈ってものが剥離してるんだよ。隻さん真似しちゃダメだよ」
隻「真似のしようがねえよ、どうやったらこんな分かり辛い説明で全部把握できるって!? よくそれで雷駆達に召喚の拒否されないな!(汗)」
千理「え? だって絵も造詣も理屈より直感のほうが上手く行くもんじゃないんすか?」
隻「直感で行くなら呼び出し拒否られてないんだよ!! くっそお前に聞いた俺が馬鹿だった!!」机ダンッ
翅(だいたいそれって天才が言う思考だよ……ってか、この場合隻さんが馬鹿なんじゃない。千理が馬鹿なんだよ……)

 天才となんたらは紙一重。
 隻、毎度毎度ごめんね。一番君が一般人な主人公なのにね(滝汗)。
 Under Darkerのメインの職業、幻術使いは、幻を本物そっくりに作り上げる事が基礎となります。よって美術や工芸、技術や理科に秀でてないと、幻術を創り出すのって難しいんです(^^;
 隻は元々体育会系だったし、美術はからっきしだったので……翅は美術得意だったからともかく、元々やっていた方向性が違うのに幼稚園レベルと称されるのはかわいそうだけど、こういうやり取りもこいつらだからなんでしょうね(苦笑)。


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