2.5 SSS | ナノ

テセウス


「テセウス?テセウスおにーちゃん、おーい、今日は何時頃帰ってくるんだ?」
「やめろ、俺はお前の兄じゃない、…帰りは遅くなるから、先に寝てくれて構わない」
「……分かった、よしニュートのとこ行ってこよ」
「おい待て、なんでそうなる!大体お前が行ったらニュートに迷惑かけるだろ、」
「おいおいテセウス、今日「も」遅いんだろ?家にいてもやることなくて暇だから暇潰しに行くんだ。それから君の弟くんのニュートは俺のこと迷惑だなんて思ってないぜ、この前なんか「いつも手伝いに来てくれてありがとう」って言われたし」
「な、っいつも?!」
「うんいつも。ニュートの本面白くて何回も読んだから魔法動物の世話の仕方が自然と頭に入ってたし、実際魔法動物の世話をするのは楽しいからクセになってさ。ニュートも中々にかわいいやつだしね」
「………」
「じゃ、俺ちょっくら行ってくるわ。お前も仕事だろ?早く行かないと遅刻じゃ、」
「…………」
「…テセウス」
「…行くな」
「………駄目、今日は手伝いに行くって約束してるんだ。………テセウス」
「ナマエ、俺は」
「あーはいはいそんな顔すんなよ、ニュートは俺のこと取りはしないし、俺だってお前以外の奴のとこに行ったりしない」
「……ああ」
「…たださ、…お前が忙しいのは分かってるけど、少しでもいいから俺を構う時間くらい作ってくれてもいいだろ?」
「……すまん、これからは、そうするから」
「ん。仲直りな」
「ああ、……ただ、俺のことをお兄ちゃんて呼ぶのはやめろ」
「えーなんでだよ!お兄ちゃんだろ!」
「たしかにそうだがお前の兄じゃないだろ!……お前は俺の恋人なんだから」
「……はあ〜なるほどなあ、そこ気にするんだな、かわいい奴」
「笑うなよ、本気だからな」
「はいはい。……ちなみにヤってる時お兄ちゃんて呼んでも駄目?」
「………………駄目」
「おいなんだその間」




ニュートのところに手伝いに行ってるなんて男主から言われるまで知らず、さらにいつも通ってると言われてショックを受けるテセウス。そしていつの間にかニュートと仲良くなってることにも追加ダメージを受けるテセウス。

よくケンカするけど(大体テセウスが怒る)結局お互いが大好きな2人。どちらかというとテセウスが男主に依存気味。男主は割と飄々としててテセウスに対する好意はあまり表には出さないけどめちゃくちゃ好きだしちょっとしたことで怒ったり拗ねたりするテセウスがクソかわいいなと思ってる。男主的には受けもできるけど大体攻め。テセウス的には攻めたいけど気付いたら大体受けになってる。



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